1985.1.10.
 
 その野原いちめんに、貴人たちは、さきほどまでは確かにいなかったのです。夕暮れの空の星々の群れのように、ひとり、またひとりと、にじむように現われては 草の風ふくなかに立っているのでした。
 
 
 
1985.1.22
 
 もう生きていても しようがないと思うのに それでも腹はへるのだ。
おつうは自分の腹のへるのを おそろしいと思い、悲しいと思い、
それでも気がつくとまるまるとした青虫に手をのばしているのであった。
 
 
                 。

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