『 (題未定) 1 』 (@中学?)
2007年5月18日 連載(2周目・地球統一〜ESPA)ティリーさんは今メゲテいます。とっても落ち込んでいます。直截に言うと、ひどく深刻に悩んでいるのです。
ティリーさんの友人たちは、いつも大抵おしゃべりなので、何かしらお互いの間で問題が起こった時にでも、相方言いたいだけ自分の言い分を話してしまうと、あらかたのゴタゴタは解決してしまうのです。
だけど、今度はちょっと勝手が違いました。
ティリーさんのお友だちのサキが相談を持ち込んで来たのは二日前でした。(つまりティリーさんはそれからずっと悩んでいるわけです。)サキは友だちの一人を自分の友人たちのグループの仲間に入れようと思って遠くの町から連れて来たのですが、サキがどうしても抜けられない用事で一週間程留守にしている間に、どういうわけかその人は
帰って来たサキは慌てました。連絡しても、その人は元居た所へは戻っていないと言うのです。サキは、その人がもう十分自分の仲間たちに慣れていると思っていたと言いました。その人が何に傷ついて飛び出して行ったのか、解らないと
サキがあんなに饒舌に人に愚痴をこぼして行くなんて、あれはいつも自分一人で悩み事を解消しようとしている彼女にしてみれば、泣くのと同じ事なのです。それなのにティリーさんは、彼女の為に何もして上げる事ができないのです。飛び出して行ったその人に理由を聞きに行ってあげようにも、行方が知れないのですから……。
それでティリーさんは自分の無力さが哀しくて、腹立たしくて、人間がどうしてこんなにも
.
『 (題未定) 2 』 (@中学?)
2007年5月18日 連載(2周目・地球統一〜ESPA)『ねえ、ティリーさん、おかしな話かな』
たくさんの、どうでもいいエアメールの束と共に届けられて来た彼女のぶ厚い日記帳には、まずのっけからこんな風に唐突な調子で、いかにも彼女らしく少し行儀の悪い大きく整った字
四月三日
ねえ、ティリーさん、おかしな話かな。
さて、我らが居住船《スターダスト・エスパッション》は当所の予定通り、現在第一の目的地点である辺境惑星イムニダ目指し、眠くなる程の快適さの中で平穏無事に航行中。万事異常なし。この状態はあとたっぷり二ヶ月は続く予定でありまして、唯一最大の被害は乗り組み員全員の体重が増え始めて来てしまった……と言うくらいのもの。起きて、食べて、読書か調べ物してまた食事。雑談してるとなんとなくお茶の時間になって、そのまま引き続いて夕食。さすがに皆さん食後には何かしら運動してるんだけどね。連日連日その繰り返し。
で、その調子で
夢の中でね、わたしは母さんに会った。というよりはそこは夢の夢たる由縁で、わたしが、母さんだった。
母さんの目を通して小さかった頃のわたしと姉さんの姿が見えたり、わたし自身が母さんに話しかけている光景を母さんの目とわたしの目とそれから第三者の
他のは全て『オールカラー総立体画像!!』ってところだったのに、その時の母さんだけは無彩色で、白と黒だけの画面
それで、本当におかしな話なんだけどね、ティリーさん、夢の中で小さかった
おかしな話だよね、一体どうしたら一人の人間の心があんなにも変わってしまえるんだろう。“あんな”という言い方は、自分自身の上に起った事なんだから妙に聞こえるだろうけれど、実際わたし自身が宇宙のこっち側に立って傍観しているうちに全てが
四月五日
ご免、ティリーさん。昨夜、一昨夜と続けて日記をつけるのを忘れ、そしてやはり、二た晩続けてあの夢を見た。
生活の単調さはあい変わらず。退屈って程でもないが、そろそろ、飽きて来たなあ……
なんて、ティリーさん、我が精神衛生上の主治医殿。しらばっくれても無駄だろうと思うから素直に白状致しますですがね、約束したにも関ず、わあしが丸一ヶ月と二日もの間これを書くのをサボったのは、いくらなんでも『うっかり』忘れていたからじゃあ、ない。実は
とは言えまたぞろ落ち込んでいた訳でも、早くもホームシックにかかっている訳でもないんだから気をまわ過ぎないでよね。
理由の一つは、確かに、毎日が単調で特筆すべき事が何も無かったからという事もある。
だけど、それよりもわたしは考えていたんだ。あなたがわたしに日記をつけろなんて言うからには、どーせまた
毎日食後のディスカッションでどんな事を話しているかなんていうのは共同でとっている議事録見ればいいだろうし、日常的なこまごましい事はケイかエリーの日記の方が余程細かく書いてある。航行記録的な事とか我々全体の中での感情的動静の観察についてなら、レイのあの驚畏的記憶力に頼れば良い。(つけ足りながら、どういう風の吹きまわしか彼女も日記を付け始めた由(よし)。)
つまりわたしが
それで、実は、え〜、早い話が
(未完★)(^^;)
◎ アリサ・ラン=エフレモヴナ、は、
サユリ・ラン=エフレモヴナの一人娘。
したがって、サキの活動年数はもう少し短くいたしませう。
「あたしはどうしてもサキが好きになれないのよ。読んでいるとなんだか自分の欠点を見せつけられてるみたいな気がして。」
「ヘエ! そう!? 実を言うとわたしはレイが気にくわない。やっぱりあなたと同じ理由(わけ)でね。」……ふむ。でもいくら作中人物扱いとはいえ、自分の叔母さんの悪口を言われるってのはいい気持ではないねェ。」
「叔母!? だれが!?」
「……あれ〜〜っ! 知らなかったの? わりと有名なんだけどなァ。……あのね、あなた。わたしはサキ・ランの姪っ子なの。」
「え……。ってことは、サユリ・ランの娘?!」
「Yes.ちなみにわたくしめの本名はアリサ・ラン=エフレモヴナと申しま〜す。」
「……! 知らなかった………………。」
「やれやれ、その調子だとユリスの事も知らんのでしょうね。
ちょっとおいで。」
「……ちょ……ちょっと! どこへ行くの? そっちは生徒の立入り禁止よ。ユリスてだれ?!」
「普通の生徒ならね。わたしは特権階級なの。従姉の所へ行くのに許可なぞいるか」
「従姉!? だってサユリ・ランは二人姉妹で…… ああ、お父さんの方ね?」
「いーや、ユリスは母方。」
「……え
.
『 (り)トムベナ便り。 』 (@社会人1年頃だっけ?)
2007年5月19日 連載(2周目・地球統一〜ESPA)(リ)トムベナ便り。
お母さん。毎日手紙書くと約束したのに一向に届く気配がないので、さぞかし心配したことでしょうね、ごめんなさい。でも、(これは言いわけにすぎませんが)毎日書くといったからといってそれは毎日出すということではないのです。今回はここへ着いてからの2週間分、まとめて送ります。リリーサが明日から3日間、村へ買い出しに出るのでそれに便乗させてもらうつもり。だから……着くのは、あたしが出発して2ヶ月もたってしまった頃になるのかな。本当にごめんなさい。
何故あたしが急にこんな所へ来たのか、
ゆめといったらおかしい
義務。
リーツ・ミエア、出版しないかと言われて、その価値があるかどうかサキに読ませに来る。
自伝かくとか言ってるプロライターのティなんとかさんにも……
惑星トムナベ(り”・トムナベガ)
やせて太った話。 「らしいね」
通勤途中の電車の中でMemoったと思しい走り書き。
……清書したやつは、どこへ行った??
※ まだ漫画家になろうと思っていた頃のやつから文字データのみ抜粋
それぞれ関連するイラスト等があるのよ☆
・サキの、レコードやってる時の偽名:シェリル・ラッド
・リスタルラーナのカエルはゼロゼロ鳴く。
※ ソレル女史、(ケイ)、ティリー、エリー、
(ケン)、ユリス、アビス、アーシャ、(エリザ)、
(※相関図※)……わ〜っわからん☆
※ アーシャはだれの娘で、
ユリスはだれに育てられたか?!
邪夢邪魔 夢邪魔樹 夢魔邪樹 邪夢魔樹
どこかから始まった、まぎれ込んで来たものの、
数々のうちの一つ。
アナビスの精神生命体版
「ビーグル号」
.
それぞれ関連するイラスト等があるのよ☆
・サキの、レコードやってる時の偽名:シェリル・ラッド
・リスタルラーナのカエルはゼロゼロ鳴く。
※ ソレル女史、(ケイ)、ティリー、エリー、
(ケン)、ユリス、アビス、アーシャ、(エリザ)、
(※相関図※)……わ〜っわからん☆
※ アーシャはだれの娘で、
ユリスはだれに育てられたか?!
地球リスタルラーナジースト
新しい星々を出会い、いつかは全銀河へと歩を進めて、
とどまる所を知らず、発展しつづけていくことだろう。
そして、その時にはもう
自分たちは、いないのだ。
「見たいね。」
サキはつぶやいた。
レイが、何も聞かずに
うなずいてくれた事が
なぜだかむしょうに
ありがたかった。
邪夢
どこかから始まった、まぎれ込んで来たものの、
数々のうちの一つ。
アナビスの精神生命体版
「ビーグル号」
情報総合学
ソレル女史:「あら、それでは情報総合学についての概念は、地球では1000年も昔からあったということになるのかしら?
リスタルラーナでは、私の両親が20年程前に研究を始めたのが最初なのだけれど」
サキ(11〜12歳):「地球には、まだ事実上存在してません。
それで、わたし、どうしても総合学やりたかったから」
ソレル女史:「それでバレエを断念してまでここへ来たの?」
サキ:「ええ!? なんでそれ」
ソレル女史:「調べさせてもらったのよ。いろいろね」
ソレル女史にとって、年に一度のS.S.S.(スリーエス)での一月は休暇に等しいものなので、服も口調も自然、リゾートっぽくなる。
.
超能力者たち
第一部 憎しみを食う樹(サキ)
第二部 社会機構(アビス)
レイは「彼」に会いに行くまでは、わりあい髪が長かったのです。
少女らしく心をはずませて彼に会いに行ったレイは
そのうち自分の心のずれは
とりかえしがつかないもので
あることに気がつきます。
(すでに自分の心に気づいていたので……)
そして髪を切り、彼のもとから去ります。
それ以後レイは、
けしてスカートをはかず、女言葉を使わなくなったのです。
・エリーの義母 アリス・イザベラ・ドン=レニエータ
サユリ:
「来ようかどうしようかと
ずいぶん迷ったわ
でも結局 人は
だれかを愛さずには
いられないものなのね」
「ハートに一発!」
サキ「ヒマだなー」
レイ「まったくだ、探偵稼業もラクじゃないよ。
やつらも当分動きそうにないし」
レイ「こういうのはどう?!
お互い、いつもの反対の性格を演じて
どっちがなりきれるか競争するってのは?」
サキ「そのカケのった!!」
レイ「あたしが勝ったらキスひとつね」
サキ「わ!! 本気?!
……まあいいやどうせわたしが勝つから」
リスタルラーナ
スピカ第20番惑星、
地球からの平均距離250光年、ワープ航法で約2地球年、
重力 0.93G
大気成分 酸素5%、二酸化炭素20%、窒素50%……
自転周期25.8地球時間
公転周期405日
,
(1頁)
最終戦争(アーマゲドン)後数百年
人々は部落ごとに
孤立して次第に
その科学力を失い、
領主たちは王の座
を求めて争った。 ☆戦乱の絵☆
民衆は飢え、人種
差別が横行し、幾
度かの世界統一の
試みもみな失敗に
終って二度と平和
が訪ずれることは
ないように思われ
たちょうどその時 ☆奴隷・拷問・暗殺などの絵。
どこからか
かの女性(ひと)リースマリアルが
あらわれた
☆希望の太陽に向って差し伸べられる無数の手の図。
(2頁)
彼女と彼女の一族は
高度の科学力を維持
し、少数部族として
長い間 時が熟する
のを待っていた
彼女は始めてから
わずか五年で地球
の大部分を併合し
混乱した弱肉強食
の時代に終止符を
打った。
彼女は学校や病院を作り
近代的な都市を再建し、
人々の間に文明と科学と
学問と発展をとりもどし
身分制度や封建制奴隷制
資本主義などのあらゆる
悪い慣習を禁止して
まったく新しい体制の
政治と経済を創りあげ
そして委員会を指揮し
憲法を定め、
国内を巡回して国民の
一人一人の意見を聞いた
彼女は常に自由と平等を主張し
人間を愛し平和を愛し
全ての人の幸福を願っていた
☆ケルト風衣装に王冠を頂いた細身の女性全身像。
(3頁)
だれかが彼女に尋ねれば
彼女は必ずこう答えた
「なぜそんなにしてまで
おやりになるんです?」
「自分を犠牲にしてまで」 副官、後ろ向きの図
「それは……人間が
悲しむのを見たく
ないからだわ……
……わたくしには
人間の不幸を全て
とり除くことは
できないけれど……」
「それでも戦争や
差別貧困などに
よる悲しみは
減らすことが
できますもの」 ☆ガーデニング中のリースマリアル
「それに……
死や病気や別離
失恋孤独などの
人間が存在する
限り消えない
悲しみだって」
「愛や生きがいや
希望などの
より多くの幸福に
よって忘れられる
かもしれない……
少くともなぐさめ
勇気づけられます」
「……だからわたくし
は幸福を……」 ☆遠くを見上げるリースマリアル
「幸福を求めてやまないのです 」
……そんな彼女だったからこそ
人々は「救い手」と呼んで
母のように姉のように娘のように
また秘かなあこがれの女性(ひと)として
愛したのかもしれない
平和歴26年
「救い手」リースマリアル死去。
時に42歳の短い生涯だった……
☆花に埋もれて永眠するリースマリアル
(4頁)
そして平和歴43年
あらたな歴史の流れが始まる
☆遠景の地球と月の間から太陽が「昇る」瞬間の図
(5頁)
超能力者物語第一部(サキ)序章
第一話 で あ い
☆弓と矢を持ち、妊娠した腹部に手を当てて
左横(未来方向)を見やる、ギリシャ風衣装のサエム夫人全身像。
(背景に宇宙船ファーツアロウ全景)
(6頁)
恒星間航法(ワープ)の際に通過する
亜空間を、一隻の国籍不明の
外宇宙航行用大型船が無断
で航行していた。
☆ビイ……ンとエンジン音を響かせながら航行する宇宙船の図。
Part 1.
オペレーター「ワープ終了 50秒前!!」
オペレーター「対探知機(アンチレーダー)バリヤー 準備完了!」
ダーナー船長「よし、通常空間に出ると同時にバリヤーをかけろ」
オペレーター「了解!!」
カート「なんでわざわざバリヤーを張るんです?」
「われわれは早く地球と接触したいんですよダーナー船長」
ダーナー船長は憮然として答えた
ダーナー「むろん攻撃をさけるために決まっているでしょう」
「それくらいもわからんのですかなエレンヌ大使」
彼が笑っているのを見たという者は船内にはいない。
ケイト「あら、でもあたくしたちは国交樹立のための親善使節として
やって来ましたのよ」
「それに地球には軍隊がありませんわ
……あたくしたちはちゃんと調べたのですからね!」
あたくしはこの男が大っきらいだった。
(七頁)
大体、人間が笑わないなんて、それだけでどうかしている……
オペレーター「ワープ終了!!」
オペレーター「バリヤースイッチON!!
ダーナー船長「よし! 現在位置確認」
オペレーター「はい!」
ダーナー船長「……くだらんですな……」
「我々のリスタルラーナ連邦だって千年も昔に
軍隊は廃止になっとります……たてまえとしては」
「だが実際のところ、一年として国際紛争のない年はないですな」
「例えばサーク大使、あなたの星などは大規模な軍隊を
自衛隊などと呼んで ごまかしている」
「連邦会議でひと騒動ありましたな」
「ましてわれわれは不法に領海に侵入しとるんですから
攻撃されても文句は言えんのです」
カート「文句言うだけムダですよ ミス・ケティア」
ケイト「だってカートさん……」(怒)
ピーン ピーン(効果音)
ふいに探知器(レーダー)が鳴り
観測人(オブザーバー)の一人が
ふりむいた……
観測人「船長(キャップ)!!」
「地球の客船がバリヤのすぐ近くにワープしてきました
こっちに向ってきます」
(頁6の書き直し)
Part I. リスタルラーナ
ビィ……ン ビィ……ン ビィ……ン
ワープ航法の際に
通過する亜空間を
今国籍不明の大型船
が無断航行していた
オペレーター「ワープ終了50秒前!!」
航宙士が緊張してどなり
副長が復唱する
副長「対探知器(アンチレーダー)バリア準備完了!」
船長「よし通常空間に出ると同時にスイッチを入れろ」
「タイミングに気をつけろ ここはもう地球の領界の中だぞ」
いつもながら無愛想なダーナー船長の指示!!
☆不機嫌に着席しているケイトとカート。
(オペレーターが振り向いて報告する横顔アップ)
※ Free Tolk Note 中三 (2)参照
(と、書きこんであって、未完☆)
.
最終戦争(アーマゲドン)後数百年
人々は部落ごとに
孤立して次第に
その科学力を失い、
領主たちは王の座
を求めて争った。 ☆戦乱の絵☆
民衆は飢え、人種
差別が横行し、幾
度かの世界統一の
試みもみな失敗に
終って二度と平和
が訪ずれることは
ないように思われ
たちょうどその時 ☆奴隷・拷問・暗殺などの絵。
どこからか
かの女性(ひと)リースマリアルが
あらわれた
☆希望の太陽に向って差し伸べられる無数の手の図。
(2頁)
彼女と彼女の一族は
高度の科学力を維持
し、少数部族として
長い間 時が熟する
のを待っていた
彼女は始めてから
わずか五年で地球
の大部分を併合し
混乱した弱肉強食
の時代に終止符を
打った。
彼女は学校や病院を作り
近代的な都市を再建し、
人々の間に文明と科学と
学問と発展をとりもどし
身分制度や封建制奴隷制
資本主義などのあらゆる
悪い慣習を禁止して
まったく新しい体制の
政治と経済を創りあげ
そして委員会を指揮し
憲法を定め、
国内を巡回して国民の
一人一人の意見を聞いた
彼女は常に自由と平等を主張し
人間を愛し平和を愛し
全ての人の幸福を願っていた
☆ケルト風衣装に王冠を頂いた細身の女性全身像。
(3頁)
だれかが彼女に尋ねれば
彼女は必ずこう答えた
「なぜそんなにしてまで
おやりになるんです?」
「自分を犠牲にしてまで」 副官、後ろ向きの図
「それは……人間が
悲しむのを見たく
ないからだわ……
……わたくしには
人間の不幸を全て
とり除くことは
できないけれど……」
「それでも戦争や
差別貧困などに
よる悲しみは
減らすことが
できますもの」 ☆ガーデニング中のリースマリアル
「それに……
死や病気や別離
失恋孤独などの
人間が存在する
限り消えない
悲しみだって」
「愛や生きがいや
希望などの
より多くの幸福に
よって忘れられる
かもしれない……
少くともなぐさめ
勇気づけられます」
「……だからわたくし
は幸福を……」 ☆遠くを見上げるリースマリアル
「幸福を求めてやまないのです
……そんな彼女だったからこそ
人々は「救い手」と呼んで
母のように姉のように娘のように
また秘かなあこがれの女性(ひと)として
愛したのかもしれない
平和歴26年
「救い手」リースマリアル死去。
時に42歳の短い生涯だった……
☆花に埋もれて永眠するリースマリアル
(4頁)
あらたな歴史の流れが始まる
☆遠景の地球と月の間から太陽が「昇る」瞬間の図
(5頁)
超能力者物語第一部(サキ)序章
第一話 で あ い
☆弓と矢を持ち、妊娠した腹部に手を当てて
左横(未来方向)を見やる、ギリシャ風衣装のサエム夫人全身像。
(背景に宇宙船ファーツアロウ全景)
(6頁)
恒星間航法(ワープ)の際に通過する
亜空間を、一隻の国籍不明の
外宇宙航行用大型船が無断
で航行していた。
☆ビイ……ンとエンジン音を響かせながら航行する宇宙船の図。
オペレーター「ワープ終了 50秒前!!」
オペレーター「対探知機(アンチレーダー)バリヤー 準備完了!」
ダーナー船長「よし、通常空間に出ると同時にバリヤーをかけろ」
オペレーター「了解!!」
カート「なんでわざわざバリヤーを張るんです?」
「われわれは早く地球と接触したいんですよダーナー船長」
ダーナー船長は憮然として答えた
ダーナー「むろん攻撃をさけるために決まっているでしょう」
「それくらいもわからんのですかなエレンヌ大使」
彼が笑っているのを見たという者は船内にはいない。
ケイト「あら、でもあたくしたちは国交樹立のための親善使節として
やって来ましたのよ」
「それに地球には軍隊がありませんわ
……あたくしたちはちゃんと調べたのですからね!」
あたくしはこの男が大っきらいだった。
(七頁)
大体、人間が笑わないなんて、それだけでどうかしている……
オペレーター「ワープ終了!!」
オペレーター「バリヤースイッチON!!
ダーナー船長「よし! 現在位置確認」
オペレーター「はい!」
ダーナー船長「……くだらんですな……」
「我々のリスタルラーナ連邦だって千年も昔に
軍隊は廃止になっとります……たてまえとしては」
「だが実際のところ、一年として国際紛争のない年はないですな」
「例えばサーク大使、あなたの星などは大規模な軍隊を
自衛隊などと呼んで ごまかしている」
「連邦会議でひと騒動ありましたな」
「ましてわれわれは不法に領海に侵入しとるんですから
攻撃されても文句は言えんのです」
カート「文句言うだけムダですよ ミス・ケティア」
ケイト「だってカートさん……」(怒)
ピーン ピーン(効果音)
ふいに探知器(レーダー)が鳴り
観測人(オブザーバー)の一人が
ふりむいた……
観測人「船長(キャップ)!!」
「地球の客船がバリヤのすぐ近くにワープしてきました
こっちに向ってきます」
(頁6の書き直し)
ビィ……ン ビィ……ン ビィ……ン
ワープ航法の際に
通過する亜空間を
今国籍不明の大型船
が無断航行していた
オペレーター「ワープ終了50秒前!!」
航宙士が緊張してどなり
副長が復唱する
副長「対探知器(アンチレーダー)バリア準備完了!」
船長「よし通常空間に出ると同時にスイッチを入れろ」
「タイミングに気をつけろ ここはもう地球の領界の中だぞ」
いつもながら無愛想なダーナー船長の指示!!
☆不機嫌に着席しているケイトとカート。
(オペレーターが振り向いて報告する横顔アップ)
※ Free Tolk Note 中三 (2)参照
(と、書きこんであって、未完☆)
主な登場人物
ヤスルミナ・ダエイネン(金色長髪の優男)
星間国際連合
通称プリンス
金褐色の髪
金緑色の瞳
マリシェルラ・ダエイネン(金巻毛の美女)
通称プリンセス
金髪、青緑色の目
カート・エレンヌ
リスタルラーナ全権大使
黒眼黒髪
ケティア・サーク
リスタルラーナ全権大使
茶目茶髪
コンピューター・リースマリアル
通称コンピュート・マム
※ ……『テラへ』のマザーコンピュータにそっくり……(^^;)
.
(1頁) *フォーラ(耳のとんがってる「宇宙人」な美少女)の横顔アップ
サキ
明るくてむじゃきなあなた
きっと 地球(テラ)の黄色い太陽(ソル)は
あなたのようにあたたかいのでしょうね
私はあなたが好きでした
もしもあの時
あんな所へ行かなければ……
(2〜3頁) *航行中の「宇宙船ファースト・アロウ号」
(矢型のアポロ宇宙船に弓型の推進装置をつけたようなやつ)全景。
三××〇年 一月 リゲルより波動宇宙船(ワープロケット)飛来
リスタルラーナよりの和平使節と名乗る
三××一年 五月 リスタルラーナ・地球間に和平・通商条約定結
三××三年 二月 地球側和平使節および一流学者陣リスタルラーナへ
三××五年 九月 両星の中間点に宇宙中継基地
(スペース・ステーション)を設立
これにより両星間が二年に短縮される
三×一〇年 四月 宇宙中継基地学校
(スペース・ステーション・スクール)設立
両星間の優秀な人材の教育・養生を目的とする
三×一一年十一月 地球側のS・S・S留学生
ファースト・アロウIにて出発
二星間国交略歴 三×一二年十一月 記
S.S.S.(スリーエス) 宇宙中継基地学校 の悲劇
(4頁)
1コマ目 パン! パチパチ パパパ(擬音)
*古典SF風「未来のコンピュータ」のキーボードを叩く手指
2コマ目 「ON」のスイッチを押す指アップ
3コマ目 「S.S.S. SPACE・SCHOOL
宇宙中継基地学校 NAN TOKA KAN TOKA
BUTU BUTU ANTA YONDA ?」……と、
書いてある紙がプリントアウトして出て来る……A^−^;)
4コマ目 それを破り取るサキの手。
5コマ目(大ゴマで)古典SF風衣装のサキの全身像と、
「ウフッ」とか満足そうにウィンクしながら笑っている顔アップ。
「サキ・ラン12歳 」のコメント
(5頁)
もう何回めかな
こうやってS・S・Sの
写真を見るの 遠い目のサキ
「でも
もうまつことは
ないんだ!
あと1時間 」
「そう
あと1時間で
S・S・Sに着く!!」 劇的に振り返るサキ
「なんたって くん練期間は
長かったもんねー♪
いくらリスタルラーナの
教育水準に合わせる
ためとはいえ」 無意味に踊り出すサキ
「地球で一年
船内で一年
計二年☆」
「やっと着いた!」
きゃ〜♪と、バレエのポーズで喜ぶサキ
「生徒会長」 ぎくっとするサキ
「あ、あヘレナか!」赤面しつつ振り向くサキ
「あいかわらずねサキ!」壁になついてクスクス笑うヘレナ
ヘレナ・ストール 13歳(コメント)
「あなたでなきゃやらないわよ こんなアホなマネ……」
「フンドーセ!」赤面してムクレかえるサキ
(6頁)
「で、何の用? 副会長」
「教授がね
接続(ドッキング)操じゅう
私たちにやらせてくれるって」
「ホント!?」
「集合は30分後!」
「じゃ、おくれないでね」
「by」
「OK! すぐ行くわ」
「すごい! 最高だ!!
接続(ドッキング)なんて高等技術じゃない!!」
(再びクルっと踊り出すサキ)
「中等課で
高等実習できるとは
思ってもみなかった♪」 ルンルン
「今日はついてるな 」(部屋から駆け出すサキ)
「……ルン!?」 (はたと気が付くサキ)
(7頁)
「わ〜〜〜っ!!」
「うかれてて
おくれちゃった〜〜
まにあう
かしらん!」
あと一分 カンカンと靴音させて走るサキ
「オッハヨー!!
生徒会長が遅こく?」 (後ろから追いついてきたマーメイド)
「マーメイド」
「ま、私も
人のことは
言えないけどね」(舌を出すマーメイド)
通算15回目!
「アハハ♪」
「笑うな!」
「アハ♪
すべりこみだよ〜」(二人して廊下をバタバタ走る)
シュッ (「自動ドア」!!が開く音)
「おそ〜〜〜い!!」
「二人ともたるんでるぞ!!
十五秒前
ギリギリじゃないか」(セイ)
「すぐ来るって言ったくせに」(ヘレナ)
「「すみません」」(二人一緒)
(口笛吹いてあさって向きながらのマーと、ひたすら頭を下げるサキ)
(ドッと笑いころげる生徒一同)
(8頁)
「静かに!!」
「各自席(シート)に
つきなさい
これより
接続実習を始めます!」
.
サキ
明るくてむじゃきなあなた
きっと 地球(テラ)の黄色い太陽(ソル)は
あなたのようにあたたかいのでしょうね
私はあなたが好きでした
もしもあの時
あんな所へ行かなければ……
(2〜3頁) *航行中の「宇宙船ファースト・アロウ号」
(矢型のアポロ宇宙船に弓型の推進装置をつけたようなやつ)全景。
三××〇年 一月 リゲルより波動宇宙船(ワープロケット)飛来
リスタルラーナよりの和平使節と名乗る
三××一年 五月 リスタルラーナ・地球間に和平・通商条約定結
三××三年 二月 地球側和平使節および一流学者陣リスタルラーナへ
三××五年 九月 両星の中間点に宇宙中継基地
(スペース・ステーション)を設立
これにより両星間が二年に短縮される
三×一〇年 四月 宇宙中継基地学校
(スペース・ステーション・スクール)設立
両星間の優秀な人材の教育・養生を目的とする
三×一一年十一月 地球側のS・S・S留学生
ファースト・アロウIにて出発
二星間国交略歴 三×一二年十一月 記
S.S.S.(スリーエス)
(4頁)
1コマ目 パン! パチパチ パパパ(擬音)
*古典SF風「未来のコンピュータ」のキーボードを叩く手指
2コマ目 「ON」のスイッチを押す指アップ
3コマ目 「S.S.S. SPACE・SCHOOL
宇宙中継基地学校 NAN TOKA KAN TOKA
BUTU BUTU ANTA YONDA ?」……と、
書いてある紙がプリントアウトして出て来る……A^−^;)
4コマ目 それを破り取るサキの手。
5コマ目(大ゴマで)古典SF風衣装のサキの全身像と、
「ウフッ」とか満足そうにウィンクしながら笑っている顔アップ。
「サキ・ラン12歳
(5頁)
もう何回めかな
こうやってS・S・Sの
写真を見るの
「でも
もうまつことは
ないんだ!
あと1時間
「そう
あと1時間で
S・S・Sに着く!!」 劇的に振り返るサキ
「なんたって くん練期間は
長かったもんねー♪
いくらリスタルラーナの
教育水準に合わせる
ためとはいえ」 無意味に踊り出すサキ
「地球で一年
船内で一年
計二年☆」
「やっと着いた!」
きゃ〜♪と、バレエのポーズで喜ぶサキ
「生徒会長」 ぎくっとするサキ
「あ、あヘレナか!」赤面しつつ振り向くサキ
「あいかわらずねサキ!」壁になついてクスクス笑うヘレナ
ヘレナ・ストール 13歳(コメント)
「あなたでなきゃやらないわよ こんなアホなマネ……」
「フンドーセ!」赤面してムクレかえるサキ
(6頁)
「で、何の用? 副会長」
「教授がね
接続(ドッキング)操じゅう
私たちにやらせてくれるって」
「ホント!?」
「集合は30分後!」
「じゃ、おくれないでね」
「by」
「OK! すぐ行くわ」
「すごい! 最高だ!!
接続(ドッキング)なんて高等技術じゃない!!」
(再びクルっと踊り出すサキ)
「中等課で
高等実習できるとは
思ってもみなかった♪」 ルンルン
「今日はついてるな
「……ルン!?」 (はたと気が付くサキ)
(7頁)
「わ〜〜〜っ!!」
「うかれてて
おくれちゃった〜〜
まにあう
かしらん!」
あと一分 カンカンと靴音させて走るサキ
「オッハヨー!!
生徒会長が遅こく?」 (後ろから追いついてきたマーメイド)
「マーメイド」
「ま、私も
人のことは
言えないけどね」(舌を出すマーメイド)
通算15回目!
「アハハ♪」
「笑うな!」
「アハ♪
すべりこみだよ〜」(二人して廊下をバタバタ走る)
シュッ (「自動ドア」!!が開く音)
「おそ〜〜〜い!!」
「二人ともたるんでるぞ!!
十五秒前
ギリギリじゃないか」(セイ)
「すぐ来るって言ったくせに」(ヘレナ)
「「すみません」」(二人一緒)
(口笛吹いてあさって向きながらのマーと、ひたすら頭を下げるサキ)
(ドッと笑いころげる生徒一同)
(8頁)
「静かに!!」
「各自席(シート)に
つきなさい
これより
接続実習を始めます!」
.
By M. T
制作協力 K.T
(1頁)
父さん
母さん
元気ですか? (カチカチ・カタタタ……とキーボードを叩く両手指)(※)
もうじき
姉さんの定期公演が
ありますね
今年は見に行け
ないので残念です
テープを送って
ください (カタカタカチカチ擬音と、サキの横顔)
ここの生活は順調です
この間S・S・S(スリーエス)と交信しました
今日、向こうとドッキングします
地球(テラ)からの留学第一期生
生徒会長としての役目も
もうじき終りです
SSS(スリーエス)の生徒会長は
「サキィ〜ッ」
「ここよ
何か用!?」
「ああ サキ
ここにいたの 」
「あなた電話(テレホン)のスイッチ
切ってるわよ」
「教授(プロフェッサー)が
呼んでるわ
30分後に集合」
「生徒会役員は15分前に集まれって」
「サンキュー
ヘレナ
すぐ行くわ」
「どういたしまして
小さな生徒会長さん♪」(サキの額の横にキスするヘレナ)
「じゃーね♪」(去って行くヘレナ)
呼び出しがかかりました
30分後にドッキングです
では またあとで
(2頁)
「急いで っ!
委員はあと三分で
集合よ!」 (廊下を走る委員たち)
(走るサキを追い抜くマーメイド)
「生徒会長が
ちこく!?」
「面目ない
マーメイド」
「ま
私も
同罪だけどネ」
オーやっとついた!
「ちこく
してなきゃ
いいんだけど
通算15回目!」
(シュ……と開く「自動ドア」)
「お……そ〜〜〜い!」
「生徒会長のくせに
だらしないぞサキ」
「15秒前
ギリギリ
じゃないか」(セイ)
スゴイ声!
「じゃ とにかく
まにあったのね」(マーメイド)
((ドッと笑いころげる生徒一同)
「よく言うわ
他の人は
全員
来てるのよ」
「すぐ来るって言ったくせに」(ヘレナ)
「スイマセン……
ヘレナ副会長」(しょげるサキと笑い転げる生徒たち)
「静かに!!」
「ただ今から
S・S・S(スリーエス)との
ドッキングを
行います!」(ヘレナ、片手を上げて宣言。静まりかえる生徒一同)
(3頁)
「計画どおり
ぼくたち
だけの
手で」(ヘレナを追いやってウィンクしながらセイ)
(サキの笑顔のアップと、わぁっと盛り上がる生徒一同)
「そうと決まれば
こっちのものよ♪」
「全員
配置につけ!」(いきなり仕切るサキ)
「お〜〜〜っ!」(拳をあげる生徒一同)
「『念願かなったり』
ね!! サキ!」(シートにすべりこみながらヘレナ)
「アハ♪」(同、サキ。背後で慌ただしい準備の風景)
「S.S.S.(スリーエス)
前方二〇〇〇!!
相対速度〇.三五」
「メインエンジン停止!!
進路5……3……1……ストップ!」
「右前方にアステロイド!!」
「ミサイル発射!」
「重力
太陽3.5
月0.8
アステロイド0.05!!」
「アステロイド破壊」
「針路修正0.05!!」
「動かない!!」
「急いで!!」
「こちらファーストアロウ
S.S.S.(スリーエス)司令部(キャビン)!?
接続(ドッキング)位置を
指示願います……」(サキ)
(※ サキの打っているコンピューターの画面に、
「Himana hito ha yome !
Hima de nai hito ha
Musi site kekko~
Baka banasi ni
Tuki ai tai hito ilu ka
gika n no mu da da
a a iso gasii」……とか、書いてあったりする……w)
制作協力 K.T
(1頁)
母さん
元気ですか? (カチカチ・カタタタ……とキーボードを叩く両手指)(※)
姉さんの定期公演が
ありますね
今年は見に行け
ないので残念です
ください (カタカタカチカチ擬音と、サキの横顔)
ここの生活は順調です
この間S・S・S(スリーエス)と交信しました
今日、向こうとドッキングします
生徒会長としての役目も
もうじき終りです
SSS(スリーエス)の生徒会長は
「サキィ〜ッ」
「ここよ
何か用!?」
「ああ サキ
ここにいたの
「あなた電話(テレホン)のスイッチ
切ってるわよ」
「教授(プロフェッサー)が
呼んでるわ
30分後に集合」
「生徒会役員は15分前に集まれって」
「サンキュー
ヘレナ
すぐ行くわ」
「どういたしまして
小さな生徒会長さん♪」(サキの額の横にキスするヘレナ)
「じゃーね♪」(去って行くヘレナ)
呼び出しがかかりました
30分後にドッキングです
(2頁)
「急いで
委員はあと三分で
集合よ!」 (廊下を走る委員たち)
(走るサキを追い抜くマーメイド)
「生徒会長が
ちこく!?」
「面目ない
マーメイド」
「ま
私も
同罪だけどネ」
オーやっとついた!
「ちこく
してなきゃ
いいんだけど
通算15回目!」
(シュ……と開く「自動ドア」)
「お……そ〜〜〜い!」
「生徒会長のくせに
だらしないぞサキ」
「15秒前
ギリギリ
じゃないか」(セイ)
スゴイ声!
「じゃ とにかく
まにあったのね」(マーメイド)
((ドッと笑いころげる生徒一同)
「よく言うわ
他の人は
全員
来てるのよ」
「すぐ来るって言ったくせに」(ヘレナ)
「スイマセン……
ヘレナ副会長」(しょげるサキと笑い転げる生徒たち)
「静かに!!」
「ただ今から
S・S・S(スリーエス)との
ドッキングを
行います!」(ヘレナ、片手を上げて宣言。静まりかえる生徒一同)
(3頁)
「計画どおり
ぼくたち
だけの
手で」(ヘレナを追いやってウィンクしながらセイ)
(サキの笑顔のアップと、わぁっと盛り上がる生徒一同)
「そうと決まれば
こっちのものよ♪」
「全員
配置につけ!」(いきなり仕切るサキ)
「お〜〜〜っ!」(拳をあげる生徒一同)
「『念願かなったり』
ね!! サキ!」(シートにすべりこみながらヘレナ)
「アハ♪」(同、サキ。背後で慌ただしい準備の風景)
「S.S.S.(スリーエス)
前方二〇〇〇!!
相対速度〇.三五」
「メインエンジン停止!!
進路5……3……1……ストップ!」
「右前方にアステロイド!!」
「ミサイル発射!」
「重力
太陽3.5
月0.8
アステロイド0.05!!」
「アステロイド破壊」
「針路修正0.05!!」
「動かない!!」
「急いで!!」
「こちらファーストアロウ
S.S.S.(スリーエス)司令部(キャビン)!?
接続(ドッキング)位置を
指示願います……」(サキ)
(※ サキの打っているコンピューターの画面に、
「Himana hito ha yome !
Hima de nai hito ha
Musi site kekko~
Baka banasi ni
Tuki ai tai hito ilu ka
gika n no mu da da
a a iso gasii」……とか、書いてあったりする……w)
(1頁目)
ティリー「ワ〜〜〜っ フォーラ!! フォーラっ!!」
(ジタバタバタバタ! と走ってくるティリー)
フォーラ「いったい何があったの!?」
ティリー「実は 」
ティリー「つまりねェ あーで こーで こーなって だから そーで そのとおりなの!」
(欄外に、「なんのこっちゃ」「マックス風(※)説明の仕方」「とか書いてある……☆)
(※「マックス」……三原順『はみだしっ子』のマックスのこと。)
フォーラ(独白)「なんですってェ? ファーストアロウを生徒が操縦!? バカな……!」
(ズキンと頭痛の擬音。)
憎メ
アレハオマエノテキダ!(謎の影と謎の声)
ズキィ…………ン!
フォーラ「アウッ」
(2頁目)
ティリー「フォーラッ!?」
(ダ……ンと気絶して倒れるフォーラ)
憎メ!
さき・らんハオマエノ敵ダ
ナンノ苦モナク育ッタ娘ダ
代償ナシニ幸福ニナルコトヲ許スナ!
オマエノ過去ヲ思イダスノダ
思イダセ! 過去ヲ
(3頁目)
過去を ?
ソレル「静かになさい! さわぐんじゃありません」
(気絶したフォーラを抱き上げる)
ソレル「ティリス、ドクターを呼んできてちょうだい」
ティリー「はい、ソレル女史」(ホッと息をつく)
ソレル「ロジャー中央議長は地球使節かんげいじゅんびの指揮をとりなさい」
ロジャー「Yes! 教授(プロフェッサー)」
(4頁目)(フォーラの回想)
えーん えーん えーん (泣きじゃくる幼女)
姉「親がいないからって泣いててはだめよ。フォーラにはねえさんがいるでしょ?」
フォーラ「うん」
(姉の棺)
フォーラ「姉さん!」
親戚「いらっしゃい! あなたはおばさんの家でくらすんですよ!」
親戚「このやっかい者!」
(バシィ……ン と、頬を張るオバ)
(ガシャーン! 家事の途中で壷を割るフォーラ)
親戚「出ておいき!」
………………(^◇^;)………………
ク、クサイ……☆ くさすぎる……………………っ☆
ティリー「ワ〜〜〜っ フォーラ!! フォーラっ!!」
(ジタバタバタバタ! と走ってくるティリー)
フォーラ「いったい何があったの!?」
ティリー「実は
ティリー「つまりねェ あーで こーで こーなって だから そーで そのとおりなの!」
(欄外に、「なんのこっちゃ」「マックス風(※)説明の仕方」「とか書いてある……☆)
(※「マックス」……三原順『はみだしっ子』のマックスのこと。)
フォーラ(独白)「なんですってェ? ファーストアロウを生徒が操縦!? バカな……!」
(ズキンと頭痛の擬音。)
アレハオマエノテキダ!(謎の影と謎の声)
ズキィ…………ン!
フォーラ「アウッ」
(2頁目)
ティリー「フォーラッ!?」
(ダ……ンと気絶して倒れるフォーラ)
さき・らんハオマエノ敵ダ
ナンノ苦モナク育ッタ娘ダ
代償ナシニ幸福ニナルコトヲ許スナ!
オマエノ過去ヲ思イダスノダ
思イダセ! 過去ヲ
(3頁目)
過去を
ソレル「静かになさい! さわぐんじゃありません」
(気絶したフォーラを抱き上げる)
ソレル「ティリス、ドクターを呼んできてちょうだい」
ティリー「はい、ソレル女史」(ホッと息をつく)
ソレル「ロジャー中央議長は地球使節かんげいじゅんびの指揮をとりなさい」
ロジャー「Yes! 教授(プロフェッサー)」
(4頁目)(フォーラの回想)
えーん えーん えーん (泣きじゃくる幼女)
姉「親がいないからって泣いててはだめよ。フォーラにはねえさんがいるでしょ?」
フォーラ「うん」
(姉の棺)
フォーラ「姉さん!」
親戚「いらっしゃい! あなたはおばさんの家でくらすんですよ!」
親戚「このやっかい者!」
(バシィ……ン と、頬を張るオバ)
(ガシャーン! 家事の途中で壷を割るフォーラ)
親戚「出ておいき!」
………………(^◇^;)………………
ク、クサイ……☆ くさすぎる……………………っ☆
(キャラ設定?イラストあり)
1/26 若き日のソレル女史
1/28 サキ、11歳のとき。
ティリス・ヴェザリオ(リスタルラーナ人)
フォレル・シェットランド・ベルアイル(リスタルラーナ人)
(愛称フォーラ)
(1頁目)
ティリー「静かにしろ〜〜〜」(@教壇から怒鳴っている)(ワイワイガヤガヤ)
ティリー(みんな無視しやがって☆)
生徒「ねえフォーラはどうしたの?」
生徒「知らん」
生徒「委員長(フォーラ)も教授(プロフェッサー)もいないんじゃ授業が始まらないわ」
ティリー「そこしゃべるなァ!」キーッ
生徒(べー、だ)
(シュン……と、自動ドア開く)
フォーラ「あら、ティリー、すごいさわぎじゃない!」
ティリー「フォーラッ」
ティリー「助けてェ!」「みんなで私のことをバカにするのよォ!」
(オーバーアクションで泣き&抱きつく)
フォーラ「(ヨイケドネェ)ソレル女史はどうしたの?」
ティリー「いたらこんなに苦労しないわよ!」「代理たのむわね!」
フォーラ「またァ!?」
ティリー「しょーがないでしょ、あなた、教課委員長の私より頭いいんだもの」「全課目首席(オールトップ)」
フォーラ「ハイハイ」(教壇に立って)「フィルムNo.1801のA−5図を写して!」
ティリー(ため息をつきながらの独白)『私13、フォーラは12、クラスの大半は13か14。最低2年はかかる初等課を彼女(フォーラ)は半分できりぬけた。』『 今度の定期試験で彼女(フォーラ)は実習生(インターン)になるだろう)』『全課首席(オールトップ)で教授(プロフェッサー)代理、 加えて中央委員長 』
『ハ ねたみたくもなる』
(2頁目)
フォーラ「したがってこの公式は……」
ピンポーン ピンポーン
アナウンス「緊急招集 緊急招集 中央委員はただちに第一通信室に集合せよ くりかえす……」
フォーラ「あら、何かしら?」
フォーラ「各自自習してて」「ティリー教課委員長」
ティリー「Yes 中央委員長(フォーラ)」(ガタッと席を立つ)
(エレベーターで降下する二人)
(レトロSF風コンピュータールームの自動ドア開く)
フォーラ(敬礼して)「高等課(ハイクラス)中央委員長ならびに教課委員長、参りました」
ソレル「全員席につきなさい」「ただ今から地球使節団との直結通信を開始します!」
ティリー「地球(テラ!)」
フォーラ「地球(テラ)ですって!」
(生徒一同、ワッと盛り上がる)
通信士「電波受信(キャッチ)!! 大パネルにきりかえます!」
(静まりかえる生徒達と、ごくりとつばをのむフォーラ)
ピーユー(通信雑音/顔は見えない)
サキ「リスタルラーナ宇宙基地学校(スペース・ステーション・スクール)のみなさん、こちら地球使節団ファースト・アロウ号、司令室(キャビン)!」
(3頁目)
サキ「こちら地球使節ファースト・アロウ司令室(キャビン)!! 生徒会長としてあいさつをおくります」「リスタルラーナS・S・S(スリーエス)のみなさん……」(ヘレナとセイを左右に従えた、サキのアップ)
生徒「聞いた!? 生徒会長ですって!」
生徒「あの子フォーラより小さいのに!?
生徒「うそよ! 信じられない!」
生徒「ハンサム♪」
ティリー「ピューウ(口笛の音)
お株とられたねフォーラ、ぜいぜい12歳だよあの少年(コ)。ボーイソプラノだもの」
ティリー「ねえフォー…………!…………」「フォーラ…………?」
(きつく青ざめているフォーラ)
ティリー『どうしたのかな、気分でも悪いのかしら…………??』
(4頁目)
(フォーラの心象風景/雨の降りしきる中、立ちつくす孤独な少女)
マリア「よろしい、気がついたようだ」
(注射器を持つ女医、意識を取り戻すフォーラ、安堵するティリー)
マリア「ただの貧血だと思うがね、今日一日安静にしといで」「まったく何やったんだか知らないけど、人に心配かけないでくれよ」(コチトラいそがしいんだよ。)
フォーラ『 夢か 』『いやな夢 』
「ねえティリー、私どのぐらい眠ってたの?」(ベッドから起きあがる)
ティリー「20分ぐらいだよ?」
フォーラ「え〜〜っ!? ファースト・アロウはっ!?」
ティリー「さっきついたよ、だから急いで起こしたんじゃない」「ハイ制服(ユニフォーム)!」「ドク・マリアは一日眠らせとけっていったんだけどね」「急がなきゃ遅刻するよ」
(5頁目)
フォーラ「OK!」(手早く制服に着替えるフォーラ)
(例によって……未完☆ (^◇^;) )
ティリー「静かにしろ〜〜〜」(@教壇から怒鳴っている)(ワイワイガヤガヤ)
ティリー(みんな無視しやがって☆)
生徒「ねえフォーラはどうしたの?」
生徒「知らん」
生徒「委員長(フォーラ)も教授(プロフェッサー)もいないんじゃ授業が始まらないわ」
ティリー「そこしゃべるなァ!」キーッ
生徒(べー、だ)
(シュン……と、自動ドア開く)
フォーラ「あら、ティリー、すごいさわぎじゃない!」
ティリー「フォーラッ」
ティリー「助けてェ!」「みんなで私のことをバカにするのよォ!」
(オーバーアクションで泣き&抱きつく)
フォーラ「(ヨイケドネェ)ソレル女史はどうしたの?」
ティリー「いたらこんなに苦労しないわよ!」「代理たのむわね!」
フォーラ「またァ!?」
ティリー「しょーがないでしょ、あなた、教課委員長の私より頭いいんだもの」「全課目首席(オールトップ)」
フォーラ「ハイハイ」(教壇に立って)「フィルムNo.1801のA−5図を写して!」
ティリー(ため息をつきながらの独白)『私13、フォーラは12、クラスの大半は13か14。最低2年はかかる初等課を彼女(フォーラ)は半分できりぬけた。』『
『ハ ねたみたくもなる』
(2頁目)
フォーラ「したがってこの公式は……」
ピンポーン ピンポーン
アナウンス「緊急招集 緊急招集 中央委員はただちに第一通信室に集合せよ くりかえす……」
フォーラ「あら、何かしら?」
フォーラ「各自自習してて」「ティリー教課委員長」
ティリー「Yes 中央委員長(フォーラ)」(ガタッと席を立つ)
(エレベーターで降下する二人)
(レトロSF風コンピュータールームの自動ドア開く)
フォーラ(敬礼して)「高等課(ハイクラス)中央委員長ならびに教課委員長、参りました」
ソレル「全員席につきなさい」「ただ今から地球使節団との直結通信を開始します!」
ティリー「地球(テラ!)」
フォーラ「地球(テラ)ですって!」
(生徒一同、ワッと盛り上がる)
通信士「電波受信(キャッチ)!! 大パネルにきりかえます!」
(静まりかえる生徒達と、ごくりとつばをのむフォーラ)
ピーユー(通信雑音/顔は見えない)
サキ「リスタルラーナ宇宙基地学校(スペース・ステーション・スクール)のみなさん、こちら地球使節団ファースト・アロウ号、司令室(キャビン)!」
(3頁目)
サキ「こちら地球使節ファースト・アロウ司令室(キャビン)!! 生徒会長としてあいさつをおくります」「リスタルラーナS・S・S(スリーエス)のみなさん……」(ヘレナとセイを左右に従えた、サキのアップ)
生徒「聞いた!? 生徒会長ですって!」
生徒「あの子フォーラより小さいのに!?
生徒「うそよ! 信じられない!」
生徒「ハンサム♪」
ティリー「ピューウ(口笛の音)
お株とられたねフォーラ、ぜいぜい12歳だよあの少年(コ)。ボーイソプラノだもの」
ティリー「ねえフォー…………!…………」「フォーラ…………?」
(きつく青ざめているフォーラ)
ティリー『どうしたのかな、気分でも悪いのかしら…………??』
(4頁目)
(フォーラの心象風景/雨の降りしきる中、立ちつくす孤独な少女)
マリア「よろしい、気がついたようだ」
(注射器を持つ女医、意識を取り戻すフォーラ、安堵するティリー)
マリア「ただの貧血だと思うがね、今日一日安静にしといで」「まったく何やったんだか知らないけど、人に心配かけないでくれよ」(コチトラいそがしいんだよ。)
フォーラ『
「ねえティリー、私どのぐらい眠ってたの?」(ベッドから起きあがる)
ティリー「20分ぐらいだよ?」
フォーラ「え〜〜っ!? ファースト・アロウはっ!?」
ティリー「さっきついたよ、だから急いで起こしたんじゃない」「ハイ制服(ユニフォーム)!」「ドク・マリアは一日眠らせとけっていったんだけどね」「急がなきゃ遅刻するよ」
(5頁目)
フォーラ「OK!」(手早く制服に着替えるフォーラ)
(例によって……未完☆ (^◇^;) )
(1頁目)
宇宙紀元17年2月
(エスパッション号の居間にて)
ケイ「サキ、何読んでるの?」
サキ「ん? ああ、万葉集だよケイ」
ケイ「また二千年も前の本読んでるのォ!?」「よくあきないね」
サキ「よさがわからない方がどうかしてるんだよ」(ため息)
ケイ「まるでわたしがバカみたいに聞こえるわね」
サキ「事実でしょー」
ケイ「自分はどうなのよ科学おんち!!」
サキ (ゾクッ) <科学と聞いただけで鳥はだのたつ人
エリー(クスクス笑いながら)「お茶いかが? お二人さん」(ふわんっとティーカップ2つ乗せたお盆が宙を飛ぶ)
サキ「サンキュー、エリー♪」(フライング・カップ飛んでくる)
レイ『サキ!!』(※心話)
(2頁目)
サキ『何!? レイ』(紅茶を飲みながら)
レイ『ソレル女史はどこにいる!?』『危険がせまってるよ』
サキ『! 女史は今、リスタルラーナに……』『……たしかか!?』
レイ『あたしの予知能力は絶対さ! 女史の車が爆発するよ』『……3・2・1、今だ爆発!!』
ケイ「キャアア」
サキ「 ! 」
ピ カ ッ
(室内に閃光が閃き、人影が現れる)
(3頁目)
サキ「ソレル女史!!」
ソレル(ふら……としている)「あ……あ……サキ」
ソレル「MD−F3地点で爆発…………」(ぐらっと倒れ込む女史)
サキ「……!」「女史!」(かけよって抱きとめる)
ソレル「……だいじょうぶ、単に超能力を使いすぎただけだから……」(ハァハァ)「部屋へ……」
レイ「部屋へつれてくから 」「あとはたのむ」
サキ「わかった」
(テレポートで消えるレイと女史)
(サキ、顎に手を当て、おもむろにすっくと立ち上がる)
サキ「さて、MD−F3、ね」「フム」
エリー「ちょっとサキ!! どこへ行く気!?」
サキ「MD−F3だよ」
エリー「待って一人じゃ危険よ」
サキ「……」
(4頁目、コマ割りダケしてあって、未完☆)
(エスパッション号の居間にて)
ケイ「サキ、何読んでるの?」
サキ「ん? ああ、万葉集だよケイ」
ケイ「また二千年も前の本読んでるのォ!?」「よくあきないね」
サキ「よさがわからない方がどうかしてるんだよ」(ため息)
ケイ「まるでわたしがバカみたいに聞こえるわね」
サキ「事実でしょー」
ケイ「自分はどうなのよ科学おんち!!」
サキ (ゾクッ) <科学と聞いただけで鳥はだのたつ人
エリー(クスクス笑いながら)「お茶いかが? お二人さん」(ふわんっとティーカップ2つ乗せたお盆が宙を飛ぶ)
サキ「サンキュー、エリー♪」(フライング・カップ飛んでくる)
レイ『サキ!!』(※心話)
(2頁目)
サキ『何!? レイ』(紅茶を飲みながら)
レイ『ソレル女史はどこにいる!?』『危険がせまってるよ』
サキ『! 女史は今、リスタルラーナに……』『……たしかか!?』
レイ『あたしの予知能力は絶対さ! 女史の車が爆発するよ』『……3・2・1、今だ爆発!!』
ケイ「キャアア」
サキ「 ! 」
ピ カ ッ
(室内に閃光が閃き、人影が現れる)
(3頁目)
サキ「ソレル女史!!」
ソレル(ふら……としている)「あ……あ……サキ」
ソレル「MD−F3地点で爆発…………」(ぐらっと倒れ込む女史)
サキ「……!」「女史!」(かけよって抱きとめる)
ソレル「……だいじょうぶ、単に超能力を使いすぎただけだから……」(ハァハァ)「部屋へ……」
レイ「部屋へつれてくから
サキ「わかった」
(テレポートで消えるレイと女史)
(サキ、顎に手を当て、おもむろにすっくと立ち上がる)
サキ「さて、MD−F3、ね」「フム」
エリー「ちょっとサキ!! どこへ行く気!?」
サキ「MD−F3だよ」
エリー「待って一人じゃ危険よ」
サキ「……」
(4頁目、コマ割りダケしてあって、未完☆)
Z ゼネッタ (ジースト人超能力者) ジースト語
超能力者(ゼネッタ)とはもともと《不可思議な力》の意味で、ジースト星間国家の首都である二連星の一つ惑星ジレイシャの古語《ゼネラ(魔法使い)》から来たものである。
惑星ジレイシャには古くから超能力を持つ人種が栄えていたが、紀元前一九三年の大革命で(>ジースト史の章参照)双子星のかたわれである惑星アンガヴァスの住人ジュアリー(普通人の意)に支配されることとなった。
普通人(ジュアリー)は超能力者(ゼネッタ)を賤民と定め、その居住区や衣料を制限して重労働を強いるなど圧政のかぎりをつくし、一時は生体反応板(プレート)による行動抑制にまでおよんだが最近やや緩和しつつある。
しかし身分をいつわって市民生活をしている超能力者(ゼネッタ)への仕打ちは惨酷で、発見された者のほとんどは私刑(リンチ)によって殺される。
また重労働をきらって脱走・不良化する者も多く、ジースト国内の貧民街(スラム)は普通人(ジュアリー)にとって非常に危険な存在となっている。
なお未確認ながらも超能力者(ゼネッタ)開放軍なる地下組織が各地に「超能力者(ゼネッタ)の里」を作り、超能力者の市民権を得るために闘っているのは周知の事実である。
.
(1頁目)
『 愛 と 復 讐 の 傷 跡 』
(☆高笑いする女性のアップと涙ぐむ少女のアップの間で、
フラッシュ集中しているサキ全身の図☆)
(2頁目)
宇宙紀元17年
(※エスパッション号内、居間。三々五々と遊ぶ子供たちであふれかえる部屋の隅っこのソファで、一人読書にふけるサキの遠景。)
(※無地の大学ノートにコマ割りして、自分で製図用インクでGペン入れて、墨汁でベタ塗った上から、何故か演劇部の同輩・後輩連中が、色鉛筆で「カラー原稿」にしちゃったページ……☆ (^◇^;)”
「インテリア色指定:柳沢」とか欄外に書いてある☆)
ケイ「サキ、何読んでるの!?」
サキ「ん? ああ、万葉集だよ〜☆」
ケイ「二千年も前の本!」「それ、そんなにおもしろい?」(引く。)
サキ「これの良さがわからない方がどうかしてるんだよ」
ケイ「あらまァえらそーに」「なんなら化学(バケガク)の面白さでも説明しましょうか」
サキ「ギクッっっ」
(ケイがにやっと笑いながら『高等化学入門』なるタイトルの本を差し出し……というか突き付け……、サキが「ゾ〜〜〜〜」となって両手でストップかけながら後じさるコマ)
(3頁目)
(※「色指定:リサ」と書いてある☆)
エリー(きゃらきゃらと笑いながらシュッとテレポートして現れ)「よくやるわねェおふたりさん」「お茶を入れたのだけど……いかが?」(手にした盆の上でソーサー付きのティーカップが2つ、宙に泳いでいる)
ケイ「わ♪ ありがとう」
サキ「サンキュー、エリー♪」
(お茶に口をつけるサキの後ろアタマに、レイのテレパシーのイメージ出現)
レイ『サキ!!』
サキ『何!? レイ』
レイ『ソレル女史はどこにいる? 危険がせまってるよ!!』
(サキ、部屋の向こうからテレパシー飛ばしてるレイの方を振り向く)
(レイ、向こうでワケわりげに肯いて見せる)
サキ『……ソレル女史のロケット・カーは今、リスタルラーナ星の磁極付近を走ってるよ』『……確かか!?』
レイ『あたしの予知能力は絶対さ』『女史のロケットカーが爆発するよ……』『ホラ、今だ!!』
(ピカッと室内の反対側が光り、サキ、驚いて振り向く。)
サキ「!?」
(4頁目)
レイ(ギョッ!!としながら)「ソレル女史!!」
女史(シュウッと煙をひきずりつつテレポートで出現しながら)「ア……ハ…… ただいま。MD−F3地点で爆発してね……」「腕……火傷した……」
(サキ、青くなってソファから立ち上がる)
女史「あ……痛(つ)ッ」(叫んでのけぞる)
(※「色指定:ヤココ」と書いてある)
レイ「女史!!」(シュッとテレポートして女史の側に出る)(女史、倒れ込みつつ安堵の溜息)
レイ「サキ、ソレル女史を医務室につれてくから」
サキ「わかった、あとはまかせておいて」
レイ「……いいか?」「悪い」
(シュッとテレポートで女史を連れて消えるレイ)
ケイ「ソレル女史、だいじょうぶかしら……」
エリー「え、え、まあ、レイがいっしょなら ……でもよく助かったわね……」(エリー、蒼白)
(5頁目)
サキ「さて……」「MD−F3地点ね……」「フム」
(顎に手をあてながら、すっくと立ち上がる)
(※「色ぬり:リサ」)
エリー「ちょっとサキ!! どこへ行く気なの!?」
サキ「MD−F3だよ」「調査してくる」
エリー「お待ちなさいよ、わたしも行くわ!!」
サキ(軽く笑って)「わたし一人でだいじょうぶさ」
ケイ「危険よ」
サキ「平気 平気」
エリー「お待ちなさいったら、こら!!」
サキ「アハッ」(笑いながら逃げる)
(「注:エリーの手」と書いてある、怒りに震える手)(無視して投げキスしながらテレポートしてスッと消えるサキ)
サキ「バイバ〜〜イ♪」
エリー「サキ!!」
(6頁目)
ケイ「あーあ、また一人で行っちゃって……」「まあサキならだいじょうぶだろうとは思うけどね」「なんでいつも一人で行きたがるのかしら?」
エリー(独白)『 なぜ 』
『なぜ、わたしたちの手をこばむの?!』『わたし知っているのよサキ、あなたが本当は孤独(ひとり)なのだってこと』『なぜわたしあちを受け入れてくれないの?』
(場面転換を表す空白)
サキ(テレポートして目的地にカッコ良く降り立ちながら/独白)(※「色ぬり、リサ」)『ごめんねエリー、心配かけて』『でも、わたしには人の好意を受ける資格なんかないんだ』『だから 』
(ヒョオオオオ……と風の吹き抜ける岩石砂漠に降り立ったサキ遠景)
(場面転換を表す空白)
(これ以降、枠線のみペン入れしてあり、あとはシャーペン描き。)
(※明かりを落とした怪しげな通信室にて)
リライア「フフッ、計算どうりサキがMD−F3に行ったわよ」「……ワナにはまりにね」
オーダ「OKリライア、これからの手はずを覚えていて!?」
リライア「もちろんよ」
リライア「 まずサキをおびきだした所で8人のA級能力者が待ち伏せていて生け捕りにする」「次にわたしがわざとつかまってサキに対する人質になる」「 で、サキをおとりにレイをおびきだし、エリー、ケイと、じゅんぐりにソレル女史の配下にいる超能力者を全部捕まえ」「邪魔者がいなくなったところで計画実行!!」「でしょう?!」
オーダ「そのとおりよ」
(7頁目)
リライア「だけど姉(ねえ)さま、ソレル女史はどうするの?!」
オーダ「ん……そうね、本当に困った事になったわね」
オーダ「まさかあの爆発で助かるとは思わなかったものだから、他の方法は考えていないのよ」「これからは警戒も厳しくなるでしょうし……」「暗殺はまず不可能ねェ」
リライア「そんな!! 女史がいたら、すぐにみつかってしまうわ!!」
オーダ「……待って、今いい手を思いついたわ」(ニヤリとして)「ソレル女史が回復するまでどのくらい掛かる?」
リライア「……そうね、起きられるようになるまで……3日くらいかかると思うけど」「本当にだいじょうぶ?」(青ざめている)
オーダ「もちろんよ、ソレル女史をひきはなせればいいのでしょう?」(クックックッと笑う)「かわいい妹をあぶない目にあわせたりしないから安心なさい」
オーダ「だいいち、今あなたがつかまってしまったら私の計画がダメになってしまうわ」「そんなことはぜったいにさせない。……たとえ何が犠牲になっても……」
オーダ(アップで)『世界をわが手に』
『今こそやつらに復讐する時よ!!』
.
『 愛 と 復 讐 の 傷 跡 』
(☆高笑いする女性のアップと涙ぐむ少女のアップの間で、
フラッシュ集中しているサキ全身の図☆)
(2頁目)
宇宙紀元17年
(※エスパッション号内、居間。三々五々と遊ぶ子供たちであふれかえる部屋の隅っこのソファで、一人読書にふけるサキの遠景。)
(※無地の大学ノートにコマ割りして、自分で製図用インクでGペン入れて、墨汁でベタ塗った上から、何故か演劇部の同輩・後輩連中が、色鉛筆で「カラー原稿」にしちゃったページ……☆ (^◇^;)”
「インテリア色指定:柳沢」とか欄外に書いてある☆)
ケイ「サキ、何読んでるの!?」
サキ「ん? ああ、万葉集だよ〜☆」
ケイ「二千年も前の本!」「それ、そんなにおもしろい?」(引く。)
サキ「これの良さがわからない方がどうかしてるんだよ」
ケイ「あらまァえらそーに」「なんなら化学(バケガク)の面白さでも説明しましょうか」
サキ「ギクッっっ」
(ケイがにやっと笑いながら『高等化学入門』なるタイトルの本を差し出し……というか突き付け……、サキが「ゾ〜〜〜〜」となって両手でストップかけながら後じさるコマ)
(3頁目)
(※「色指定:リサ」と書いてある☆)
エリー(きゃらきゃらと笑いながらシュッとテレポートして現れ)「よくやるわねェおふたりさん」「お茶を入れたのだけど……いかが?」(手にした盆の上でソーサー付きのティーカップが2つ、宙に泳いでいる)
ケイ「わ♪ ありがとう」
サキ「サンキュー、エリー♪」
(お茶に口をつけるサキの後ろアタマに、レイのテレパシーのイメージ出現)
レイ『サキ!!』
サキ『何!? レイ』
レイ『ソレル女史はどこにいる? 危険がせまってるよ!!』
(サキ、部屋の向こうからテレパシー飛ばしてるレイの方を振り向く)
(レイ、向こうでワケわりげに肯いて見せる)
サキ『……ソレル女史のロケット・カーは今、リスタルラーナ星の磁極付近を走ってるよ』『……確かか!?』
レイ『あたしの予知能力は絶対さ』『女史のロケットカーが爆発するよ……』『ホラ、今だ!!』
(ピカッと室内の反対側が光り、サキ、驚いて振り向く。)
サキ「!?」
(4頁目)
レイ(ギョッ!!としながら)「ソレル女史!!」
女史(シュウッと煙をひきずりつつテレポートで出現しながら)「ア……ハ…… ただいま。MD−F3地点で爆発してね……」「腕……火傷した……」
(サキ、青くなってソファから立ち上がる)
女史「あ……痛(つ)ッ」(叫んでのけぞる)
(※「色指定:ヤココ」と書いてある)
レイ「女史!!」(シュッとテレポートして女史の側に出る)(女史、倒れ込みつつ安堵の溜息)
レイ「サキ、ソレル女史を医務室につれてくから」
サキ「わかった、あとはまかせておいて」
レイ「……いいか?」「悪い」
(シュッとテレポートで女史を連れて消えるレイ)
ケイ「ソレル女史、だいじょうぶかしら……」
エリー「え、え、まあ、レイがいっしょなら
(5頁目)
サキ「さて……」「MD−F3地点ね……」「フム」
(顎に手をあてながら、すっくと立ち上がる)
(※「色ぬり:リサ」)
エリー「ちょっとサキ!! どこへ行く気なの!?」
サキ「MD−F3だよ」「調査してくる」
エリー「お待ちなさいよ、わたしも行くわ!!」
サキ(軽く笑って)「わたし一人でだいじょうぶさ」
ケイ「危険よ」
サキ「平気 平気」
エリー「お待ちなさいったら、こら!!」
サキ「アハッ」(笑いながら逃げる)
(「注:エリーの手」と書いてある、怒りに震える手)(無視して投げキスしながらテレポートしてスッと消えるサキ)
サキ「バイバ〜〜イ♪」
エリー「サキ!!」
(6頁目)
ケイ「あーあ、また一人で行っちゃって……」「まあサキならだいじょうぶだろうとは思うけどね」「なんでいつも一人で行きたがるのかしら?」
エリー(独白)『
『なぜ、わたしたちの手をこばむの?!』『わたし知っているのよサキ、あなたが本当は孤独(ひとり)なのだってこと』『なぜわたしあちを受け入れてくれないの?』
(場面転換を表す空白)
サキ(テレポートして目的地にカッコ良く降り立ちながら/独白)(※「色ぬり、リサ」)『ごめんねエリー、心配かけて』『でも、わたしには人の好意を受ける資格なんかないんだ』『だから
(ヒョオオオオ……と風の吹き抜ける岩石砂漠に降り立ったサキ遠景)
(場面転換を表す空白)
(これ以降、枠線のみペン入れしてあり、あとはシャーペン描き。)
(※明かりを落とした怪しげな通信室にて)
リライア「フフッ、計算どうりサキがMD−F3に行ったわよ」「……ワナにはまりにね」
オーダ「OKリライア、これからの手はずを覚えていて!?」
リライア「もちろんよ」
リライア「
オーダ「そのとおりよ」
(7頁目)
リライア「だけど姉(ねえ)さま、ソレル女史はどうするの?!」
オーダ「ん……そうね、本当に困った事になったわね」
オーダ「まさかあの爆発で助かるとは思わなかったものだから、他の方法は考えていないのよ」「これからは警戒も厳しくなるでしょうし……」「暗殺はまず不可能ねェ」
リライア「そんな!! 女史がいたら、すぐにみつかってしまうわ!!」
オーダ「……待って、今いい手を思いついたわ」(ニヤリとして)「ソレル女史が回復するまでどのくらい掛かる?」
リライア「……そうね、起きられるようになるまで……3日くらいかかると思うけど」「本当にだいじょうぶ?」(青ざめている)
オーダ「もちろんよ、ソレル女史をひきはなせればいいのでしょう?」(クックックッと笑う)「かわいい妹をあぶない目にあわせたりしないから安心なさい」
オーダ「だいいち、今あなたがつかまってしまったら私の計画がダメになってしまうわ」「そんなことはぜったいにさせない。……たとえ何が犠牲になっても……」
オーダ(アップで)『世界をわが手に』
『今こそやつらに復讐する時よ!!』
.
(8頁目)
(場面転換と時間経過を表す空白ゴマ2つ)
(ヒョオオオオオ……と風が吹く)(後ろ向きに立っているサキ)
サキ(独白)『外部から攻撃された形跡なし、 かといって爆弾が仕掛けられるわけがない 』『いったいだれが、どうやって車を爆破したんだろう』
サキ『まさか超能力者じゃ 』(ハッと気づく)『だれかいる!!』
サキ『 後ろの岩影だ。ひとり、ふたり、……全部で8人?』『なにものだ? いや、それより 』
(バッと閃光はしる)
サキ「うわっ!」(ビッと銃光がかすめる)
サキ「つ!!」(かすった二の腕の傷口がズキッと痛む)
(9頁目)
サキ「くっ」(シュウウウウウン、と超能力で自己治癒する音)
(この後2コマで傷が治癒する様子)
ゼヌ(シュッとテレポートで現れる)「さすがだな地球人、ボスの見込みはたしかなようだ」「だが防御(ガード)があますぎるのは超能力者として最大の欠点だぜ」
サキ「超能力者(ゼネッタ)か!?(※)」
ゼヌ「そうだ」「オレはゼヌ、うしろはオレの部下だ」
(複数の人影がシュッシュッとテレポートで現れる)
(欄外に「※ ジースト人の超能力者のこと」と書いてある)
(10頁目)
サキ『 全員A級らしいな 』
「ではゼヌ、わたしに何の用だ!」
「ソレル女史の車を攻撃したのもおまえたちか!?」
ピノ(ホホ……と高笑いしながら)「攻撃!? あれは時限爆弾よ! 知らないでしょう、ボスの妹がスパイに……」
ゼヌ「よせピノ!! 不用意にボスのことをしゃべるな!!」
サキ『スパイ!!』『だれか仲間に裏切りものがいるのか!?』
ピノ「あら、いいじゃない隊長、どうせすぐに仲間になるんだもの……」
サキ「仲間!?」
ピノ「ええそう、わたしはピノ・マーグレイ、よろしくね」
(シュッとテレポートで親しげに近寄って来る)
ピノ「あなたが思った通りに強い能力を持っているのでうれしいわ」
ピノ「有能な部員がふえるのは「計画」のためにとてもいいことですもの」「あなただっておろかな普通人(ジュアリー)には、あきあきしているのでしょう? 協力してくれるわね!?」(手を差し出す)
(11頁目)
サキ「……おろかな……普通人(ジュアリー)……!?」(怒りの表情)
ゼヌ「そうだとも!!」「ただの人間に何の生存価値がある!?」「もともとジーストを支配していたのはオレたちなんだぞ!! 二千年も前からだ!!」
ゼヌ「それを二〇〇年前に身の程知らずの普通人(ジュアリー)どもが革命を起こしたんだ」「今じゃB級以上の能力者(ゼネッタ)には公式の生存権すらない。発見されれば即銃殺だ」「C・D級のやつらだって、たんに労働力にされているにすぎないんだ」
ゼヌ「おまえたちの所はどうだ!?」「地球やリスタルラーナは変異的能力者(ミュータント・エスパー)を力ある者としてうやまっているか?」「冗談じゃない、その存在すらも社会的には認めていないじゃないか、化け物扱いして、果ては精神病院か人体実験だ」
ゼヌ「考えてもみろ、なんの力も持たない下等な人間たちに、よりすぐれた新人類であるわれわれが奴隷扱いされてるなんて、バカバカしいとは思わないか」「オレたちがあいつらを奴隷にするか、さもなくば、皆殺しにするべきなんだ」
(以上、3段ブチ抜き大ゴマでの大演説☆)
(12頁目)
ゼヌ「今こそ全世界を、われわれの支配下に 」
(サキ、ゾ……クッ、とする)
ゼヌ「さあどうだ、サキ・ラン。ここまで話したんだ、むろん仲間に入るだろうな」「もっとも、抵抗したら、ちからづくでもつれてこいってのがボスの命令だがね……、どうする?」
サキ「だれが!! ごめんだ!!」(バッ!と拒否のポーズで身構える)「なんでそんな…………開放軍の連中が聞いたら、なんて言うか……!!」
ゼヌ「開放軍? ……フン。超能力者(ゼネッタ)開放軍か。普通人(ジュアリー)も超能力者(ゼネッタ)も同じ人間だなんて主張してるやつらに、なにができるものか……」
「それよりも、もう一度、よく考えてみるんだな」「われわれに協力しろ」
サキ「NO!!」「超能力者(わたしたち)だって同じ人間なんだ!! 新人類なんかじゃない!!」
(13頁目)
ピノ「わからない人ねェ、偽善家ぶることないじゃない」(あきれて両手をあげる)「そんなにバカだとは思わなかった」
ゼヌ「ああおしいな」「こうなったらちからづくで……」
サキ「やれるものならやってみろ!!」(カチッと銃のスイッチを入れながら、ダッと前のめりに走り出す)
(バッと斜めにジャンプしながら銃発射。)
(※デッサン変です……☆(^◇^;)☆……)
ゼヌ(サキの銃が腹部にドスッと命中して)「ウッ」
ゼヌ「……いい腕だなサキ、だが」(ニヤリと笑う)「われわれに衝撃銃(ショックガン)は通用しない。われわれの戦い方は……」
サキ「!」(ストッと着地しながら)『あれだけのエネルギーをくらっても平気なのか?! 普通なら気絶するか、悪くても……』
ゼヌ「やれ!」(左手を高く挙げる。ザッザッと背後に展開する部下たち)
(14頁目)
(居並ぶゼネッタ達の目がチカッチカッと光る)
サキ「ウッ!」(肩をすくめ、顔をしかめる)
サキ『体が動かない!?』『 精神(サイコ)バリヤーだ!!』
ゼヌ「ハッハ!! どうだ動けまいサキ。A級6人分のエネルギーがかかっているんだ」「いかにおまえの力(エネルギー)が強くても、6人相手ではかなわないぞ」
(15頁目)
サキ『なんて力(エネルギー)だ!! こっちで壁(バリヤー)をはっても、この分じゃ、1分と持つかどうか……』(左腕を背後にギリッとひねられて呻く)「うっ!!」
サキ『どうすればいい 』
サキ『レイを呼ぼうか、二人ならなんとかなるかもしれない 』『でもそれじゃレイまで危険な目にあわせてしまう 』
サキ『だめだ、わたしのせいで人が死ぬところなんて二度と見たくない!!』『そのくらいなら、つかまった方がマシだ!!』
サキ『つかまった方が、ま……し…………』(フラッと気絶しかかってよろめく)『 フォーラ…… 』
(16頁目)
ゼヌ(テレパシーで)「おとなしく降参しろ!!」
サキ『 、少し楽になった ? 』
ゼヌ「われわれはおまえに危害を加えるつもりはない」「《計画》に協力するとちかえ!! そうすれば……」
ピノ「さからってもむだよ!」「どのみち脳波コントロールで理用できるんだから……」
サキ『脳波コントロール!!』(ハッと正気づく)『 そうだ、もしつかまったら 』
サキ『降参する気はさらさらないけど、わたしを捕まえさえすれば、やつら、わたしの力をいいようにつかえるんだ』『 そんなことになったら多勢の人が死ぬ!!』『それにレイやエリーまで、手が出せなくなるんだ、彼女らにわたしが殺せるわけないもの……』
サキ『…………………………』
(後ろ手に縛り上げられた恰好で立ちつくすサキの周囲をヒョオオオオ……と風が吹く。)
(17頁目)
サキ「 そんなこと、させるもんか!!」
(いきなり戒めをバッと払いのけてしまうサキ)
ゼヌ・ピノ「うっ!?」
(18頁目)
ピノ「……信じられないわ…… あれだけのエネルギーをくらっておいて、まだ動けるなんて……」(集団でバリヤーを張って対抗するにもかかわらず、壁に圧がかかってバチッバチッと火花が散っている)(ゾッとするゼネラ一同)
ピノ「あなた…………いったい何物なの!?」
サキ「ごくふつうの人間さ、単に超能力を使えるだけのね」「新人類なんかじゃない!!」(銃を構えてスック……と立ち上がる)
サキ「どうやらあなたたちのスパイは、あまり有能じゃないらしいわね」「おおかた、わたしのことをちょっと力(エネルギー)が強いA級能力者だと言ったんでしょう」
サキ「あいにくとAはAでもスペシャルAでね」「神経がたかぶったり驚いたりすると、力(エネルギー)が無限大に近くなるんだ」
サキ「だから……」(うつむく)
サキ「………………」
『 じまんできたものじゃないな…… そのせいで フォーラが死んだんだから…… 』
(19頁目)
サキ「今なら6人相手でも互角に戦える……」「どうする、あきらめて帰るかい?」
ゼヌ「バカにするな!!」「できるというなら見せてもらおう!!」
(未完☆)
(場面転換と時間経過を表す空白ゴマ2つ)
(ヒョオオオオオ……と風が吹く)(後ろ向きに立っているサキ)
サキ(独白)『外部から攻撃された形跡なし、
サキ『まさか超能力者じゃ
サキ『
(バッと閃光はしる)
サキ「うわっ!」(ビッと銃光がかすめる)
サキ「つ!!」(かすった二の腕の傷口がズキッと痛む)
(9頁目)
サキ「くっ」(シュウウウウウン、と超能力で自己治癒する音)
(この後2コマで傷が治癒する様子)
ゼヌ(シュッとテレポートで現れる)「さすがだな地球人、ボスの見込みはたしかなようだ」「だが防御(ガード)があますぎるのは超能力者として最大の欠点だぜ」
サキ「超能力者(ゼネッタ)か!?(※)」
ゼヌ「そうだ」「オレはゼヌ、うしろはオレの部下だ」
(複数の人影がシュッシュッとテレポートで現れる)
(欄外に「※ ジースト人の超能力者のこと」と書いてある)
(10頁目)
サキ『
「ではゼヌ、わたしに何の用だ!」
「ソレル女史の車を攻撃したのもおまえたちか!?」
ピノ(ホホ……と高笑いしながら)「攻撃!? あれは時限爆弾よ! 知らないでしょう、ボスの妹がスパイに……」
ゼヌ「よせピノ!! 不用意にボスのことをしゃべるな!!」
サキ『スパイ!!』『だれか仲間に裏切りものがいるのか!?』
ピノ「あら、いいじゃない隊長、どうせすぐに仲間になるんだもの……」
サキ「仲間!?」
ピノ「ええそう、わたしはピノ・マーグレイ、よろしくね」
(シュッとテレポートで親しげに近寄って来る)
ピノ「あなたが思った通りに強い能力を持っているのでうれしいわ」
ピノ「有能な部員がふえるのは「計画」のためにとてもいいことですもの」「あなただっておろかな普通人(ジュアリー)には、あきあきしているのでしょう? 協力してくれるわね!?」(手を差し出す)
(11頁目)
サキ「……おろかな……普通人(ジュアリー)……!?」(怒りの表情)
ゼヌ「そうだとも!!」「ただの人間に何の生存価値がある!?」「もともとジーストを支配していたのはオレたちなんだぞ!! 二千年も前からだ!!」
ゼヌ「それを二〇〇年前に身の程知らずの普通人(ジュアリー)どもが革命を起こしたんだ」「今じゃB級以上の能力者(ゼネッタ)には公式の生存権すらない。発見されれば即銃殺だ」「C・D級のやつらだって、たんに労働力にされているにすぎないんだ」
ゼヌ「おまえたちの所はどうだ!?」「地球やリスタルラーナは変異的能力者(ミュータント・エスパー)を力ある者としてうやまっているか?」「冗談じゃない、その存在すらも社会的には認めていないじゃないか、化け物扱いして、果ては精神病院か人体実験だ」
ゼヌ「考えてもみろ、なんの力も持たない下等な人間たちに、よりすぐれた新人類であるわれわれが奴隷扱いされてるなんて、バカバカしいとは思わないか」「オレたちがあいつらを奴隷にするか、さもなくば、皆殺しにするべきなんだ」
(以上、3段ブチ抜き大ゴマでの大演説☆)
(12頁目)
ゼヌ「今こそ全世界を、われわれの支配下に
(サキ、ゾ……クッ、とする)
ゼヌ「さあどうだ、サキ・ラン。ここまで話したんだ、むろん仲間に入るだろうな」「もっとも、抵抗したら、ちからづくでもつれてこいってのがボスの命令だがね……、どうする?」
サキ「だれが!! ごめんだ!!」(バッ!と拒否のポーズで身構える)「なんでそんな…………開放軍の連中が聞いたら、なんて言うか……!!」
ゼヌ「開放軍? ……フン。超能力者(ゼネッタ)開放軍か。普通人(ジュアリー)も超能力者(ゼネッタ)も同じ人間だなんて主張してるやつらに、なにができるものか……」
「それよりも、もう一度、よく考えてみるんだな」「われわれに協力しろ」
サキ「NO!!」「超能力者(わたしたち)だって同じ人間なんだ!! 新人類なんかじゃない!!」
(13頁目)
ピノ「わからない人ねェ、偽善家ぶることないじゃない」(あきれて両手をあげる)「そんなにバカだとは思わなかった」
ゼヌ「ああおしいな」「こうなったらちからづくで……」
サキ「やれるものならやってみろ!!」(カチッと銃のスイッチを入れながら、ダッと前のめりに走り出す)
(バッと斜めにジャンプしながら銃発射。)
(※デッサン変です……☆(^◇^;)☆……)
ゼヌ(サキの銃が腹部にドスッと命中して)「ウッ」
ゼヌ「……いい腕だなサキ、だが」(ニヤリと笑う)「われわれに衝撃銃(ショックガン)は通用しない。われわれの戦い方は……」
サキ「!」(ストッと着地しながら)『あれだけのエネルギーをくらっても平気なのか?! 普通なら気絶するか、悪くても……』
ゼヌ「やれ!」(左手を高く挙げる。ザッザッと背後に展開する部下たち)
(14頁目)
(居並ぶゼネッタ達の目がチカッチカッと光る)
サキ「ウッ!」(肩をすくめ、顔をしかめる)
サキ『体が動かない!?』『
ゼヌ「ハッハ!! どうだ動けまいサキ。A級6人分のエネルギーがかかっているんだ」「いかにおまえの力(エネルギー)が強くても、6人相手ではかなわないぞ」
(15頁目)
サキ『なんて力(エネルギー)だ!! こっちで壁(バリヤー)をはっても、この分じゃ、1分と持つかどうか……』(左腕を背後にギリッとひねられて呻く)「うっ!!」
サキ『どうすればいい
サキ『レイを呼ぼうか、二人ならなんとかなるかもしれない
サキ『だめだ、わたしのせいで人が死ぬところなんて二度と見たくない!!』『そのくらいなら、つかまった方がマシだ!!』
サキ『つかまった方が、ま……し…………』(フラッと気絶しかかってよろめく)『
(16頁目)
ゼヌ(テレパシーで)「おとなしく降参しろ!!」
サキ『 、少し楽になった
ゼヌ「われわれはおまえに危害を加えるつもりはない」「《計画》に協力するとちかえ!! そうすれば……」
ピノ「さからってもむだよ!」「どのみち脳波コントロールで理用できるんだから……」
サキ『脳波コントロール!!』(ハッと正気づく)『
サキ『降参する気はさらさらないけど、わたしを捕まえさえすれば、やつら、わたしの力をいいようにつかえるんだ』『
サキ『…………………………』
(後ろ手に縛り上げられた恰好で立ちつくすサキの周囲をヒョオオオオ……と風が吹く。)
(17頁目)
サキ「
(いきなり戒めをバッと払いのけてしまうサキ)
ゼヌ・ピノ「うっ!?」
(18頁目)
ピノ「……信じられないわ…… あれだけのエネルギーをくらっておいて、まだ動けるなんて……」(集団でバリヤーを張って対抗するにもかかわらず、壁に圧がかかってバチッバチッと火花が散っている)(ゾッとするゼネラ一同)
ピノ「あなた…………いったい何物なの!?」
サキ「ごくふつうの人間さ、単に超能力を使えるだけのね」「新人類なんかじゃない!!」(銃を構えてスック……と立ち上がる)
サキ「どうやらあなたたちのスパイは、あまり有能じゃないらしいわね」「おおかた、わたしのことをちょっと力(エネルギー)が強いA級能力者だと言ったんでしょう」
サキ「あいにくとAはAでもスペシャルAでね」「神経がたかぶったり驚いたりすると、力(エネルギー)が無限大に近くなるんだ」
サキ「だから……」(うつむく)
サキ「………………」
『
(19頁目)
サキ「今なら6人相手でも互角に戦える……」「どうする、あきらめて帰るかい?」
ゼヌ「バカにするな!!」「できるというなら見せてもらおう!!」
(未完☆)
『テラザニアの斎姫連(さいきれん)』あらすじ
尊貴(とき)真扉(まさと)
気波(きは)技術は、いまだ、
反省ついでに意地になり、一味の逮捕をてつだうと強引に協力をもうしでる二人。
赤毛の美人警部は怒りまくるし、お守りをまかされた新米刑事は胃痛をおこす。
偽名を名乗っているセラ・レンの正体(?)を知っているらしい大使ムベンガにかばわれて捜査本部にまぎれこんだはいいが、大使の側近で実は《闇》の仲間だった男との、気波使い
単独で暗黒街にのりこみ情報屋をしめあげて一味の行方を探ってくる、もと宇宙帝国(ジレイシャ)ゲリラ戦士のキリアス。
宗教結社《祭連(さいれん)》の結界で、警察権の及ばない惑星《久別(くさば)》に逃げこんだと知ってセラ・レンはため息をつき、“連(れん)家の世良姫(セラキ)”の名で《久別》の首長に面会を申しでた。
そのむかし惑星連邦の成立に際してみずから解散の道をえらんだ地球上最大の部族国家、《灰色の一族》の、祭政一致の巫女であり気波使いの家系でもあった斎姫たち。
その、最後の女王でもセラ・レンはあるのである。
《久別》首長“皆無拓(カイムタク)”の承認を得て極秘理に潜入する連邦警察とセラ、キリアス。
いちおうFTのつもりなんですが
SFかもしれません
.
maruman Loose Leaf L796 20x20 = 400字詰め原稿用紙、縦書き使用
(26枚目)
「だから第七惑星はいやだったんだ!」
井戸水で冷やして割ってある果汁をのみほして、サキはぼやいた。
「どういう意味だ?」
「親戚さんがゴロゴロいる」「極東草原系の移民が多いんだよね。部族単位で開拓してるから」
「それで、偽名なわけか?」
何度目かの質問にサキは黒メガネごしの上目づかいで応えた。
「 はい、誘導訊問は、おしまい」
「教えろったら」
「やだね」
帝国から連盟へ亡命したせいで戸籍がなく、いきおい密入国になるしかない自分はともかくとして。惑星連邦の出身者が里帰りして研究活動をするのに、発覚すれば即日決済で有罪になるという危険をおかしてまで、なぜ本名をいつわりたがるのか、レイにはわからなかった。
互いに黙ってしまったところへまもなくの発車をつげる放送がはいり、点検と挨拶にま
(27枚目)
わってきた車掌があいていた窓を閉錠してまわる。
大圏列車を利用できるのは原則として自主管理を誓約した市民だけなので検察は行なわない。
「うわー、まにあった、まにあった」
どたどたと駆けこんできた一団があって車両の人口密度はいっきにあがった。
「ここちょうどあいてますよ先輩」
「おい、ツマミこれでたりるか?」
「なくなりゃ途中で買えるって」
「なんでもいいから一杯いこうぜ」
ほとんど同時に喋りながら手荷物を収納庫にほうりこんでコの字型に仕切られた座席を占領し、折り畳みの小卓をひきだしておのおの大量にかかえこんだ酒肴のたぐいをわらわらとつみあげる。団体行動の統制のとれていること“運動部系の学生”かと思うところだが、男ばかり七、八人の、年齢はもう少し上だ。
「まったく祭連(サイレン)さまさまですねえ、ここで休暇がとれるとは」
発泡酒の缶をあける音といっしょにひびい
(28枚目)
た単語にサキとレイは顔をみあわせて苦笑した。予定外の氷河見物としゃれこむはめになった理由がおなじだったのだ。
「 じゃ、そういうことで、よろしく」
資料収集の第一号がいきなり犯罪者だったことを無時間通信で研究所に報告し、ライラについては逮捕後の保釈交渉にかけるしかないと、結論をだしたあと。
ゆくゆくはかくれすんでいる連邦の気波使いにも自然に暮らせる権利をというのが活動のサキが研究所にはいった目的でもあれば、犯罪に利用する者の存在が万が一おおやけになって世論にひびくのはうれしくない。
なんとか事前に打てる手はないものかと釈然としない相棒をしりめに、さして深刻ではない帝国人は暑熱の惑星から逃れられると喜々として、宿泊施設にそなえつけの端末をたたいた。
「たしか明日の便があったよな」
いちどみた数値情報は忘れないという特技
(29枚目)
がある。が、画面に出たのは欠航と満席の大行進。空調のきいた宙港内の宿泊施設も含め、四日後でなければ解約待ちの受けつけすらいたしかねますという状態。
放浪芸を生業(なりわい)とする特殊な宗教結社“祭連(サイレン)”が、めったにない大船団をくんで通過するため通常の運航がみだれているという。
「へえ……もうそんな時期なんだ」
録画の謝罪文を読んでサキがこころなし嬉しそうな顔になり、
「乗っ取り事件をおこしてほしいのか?」
機嫌が垂直な寒地人に脅されてあわてて探してきたのが“氷河と流氷・極冠でオーロラ色の三日間を”という地元民むけ小旅行の宣伝だった。
そして、発車を告げる十二音階の鐘がなる。
経緯0度の宙港都市から極点までは約五時間の列車の旅だった。
☆欄外に、惑星・宙港(大圏エレベータ)・地軸・赤道・黄道・
太陽光線の向き……の、図解あり。
ひとしきり飲みくいに忙しくて口をふさが
(30枚目)
れていた男たちが、二波めの缶や袋をあけにかかってふたたび騒がしい。
「祭連(サイレン)さまさまといえば、そろそろあれなんですね、聖域惑星《久別(クサバ)》の例大祭」
「そういやおまえは極東系だっけ?」
「血がもう薄れてますから聖域には入れませんけどね。それさえなければ任務(しごと)ほうりだしても参列したいんですけど」
「今回は取材も全面お断りだってんで従姉(イトコ)が嘆いてたよな、八年に一度の機会をって」
「まえに学術用で許可とったやつが一般公開されたっての、まだ尾をひいてんのか?」
「あそこの連中はガンコにできてるから」
「それより、アリニカ警部補は、無事に搭乗(のれ)たと思いますか?」
沈黙。
「パリス刑事 新任のあなたには解らないかも知れないが、あの女性(ひと)の心配は、するだけ無駄だ」
ぽんぽんと、わざとらしく肩をたたく音が車内にひびいた。
「めのまえに任務があるかぎり暗黒星の重
(33 31枚目)
力井戸からだって証拠をつりあげてくる ちなみに実話だが」
「犯人逮捕で肋骨七本折ってもちっともこりないですしね」
「あの若さで持ち点ときたらオレなんかより一桁多いんだぜ、仕事の鬼で」
「調査中の現地休暇って、不眠不休が何日つづこうがゼッタイとらないひとだぜ。」
「しかもライラの行方はつかめてるってのに、このうえ彼女を足どめするのは、連邦総長でも不可能だ」
「席がとれなきゃ密航してでも隣の惑星《大鼻》にむかってます、と、彼らは口をそろえて断言していた。
「ライラの行方が?」
ぱくっと口をあけて少々まのぬけた顔をしているのはサキだ。
「つかめたって、言ったね」
「気がゆるんでるから情報がつつぬけだぜ」
にやっと笑ったレイはすでに気波感覚で探りをいれている。
睡眠学習のおかげでだいぶマジになってきた連邦公用語を思いだし、
「こういうのを、えーと、棚からボタボ
(32枚目)
タ?」
ぼたもちだってばと、少女は笑った。
漆黒の光(ひかり)発電塗装でおおわれた細長い円筒と、死角をつくらないための凹(おう)型反射鏡を優美な曲線の金属架がささえ、朝日を一番にあびる大圏管路線は地上はるかな高みをどこまでも直線にのびてゆく。
密封された円筒のなかで磁力と気圧差が列車に強烈な加速をあたえているが、人体や計器類に電磁波の影響がないよう、分厚い絶縁体でまもられた車両内部にはほとんど振動も伝わらず、窓の下を流れる眺望だけが移動の事実を伝える 近景はぶれて、ほとんど見えない。
「なんで空調しないんだ?」
熱帯特有の鮮やかな大洋をみおろしながら、うらめしそうに言うほうは決まっている。朝食のさいごのひとかけらを飲み下し、からになった容器類をひとまとめにしてねじりあげるのを慌ててとりあげて、
「え、入れてるよ、湿度ひくいだろ」
(33枚目)
と、サキ。
「まだ暑い」
「外気温との差がありすぎたら熱量の無駄だし体にも悪いでしょうが、途中駅で乗りおりする人だっているんだし。……待ってれば、極に近づくにつれ自然に下がるから」
「へえ?」
流刑地の雪原では生肉をたべて生きのびたおぼえもあるが、亡命して五年以上も星間連盟の管理されつくした空気のなかで暮らした。
なにもかも均一化されて無害な変化がなく、“文明”とはそういうものだと思っていたのだが。
「で、それはなにをしてるんだ」
「ゴミの分類」
穀物の茎の繊維からつくられるという薄茶色の紙袋をひらきなおして、レイが無雑作にいっしょくたにしたなかから天然素材のものと合成樹脂系と、左右の手にえりわけて持つと車両のはしにある回収容器まで歩いて捨てに
(34枚目)
いく。どちらも集めて燃料にするという。
「残った木製品(こいつ)は?」
「線名が刻印してあるから記念にもらってく人も多いけど、おなじ沿線ならよその駅でもひきとってくれるから、いらなければ洗って返してまた使ってもらう」
言いながら回収器にそなえつけの流しでゆすぐのを、うーんとうなって見ていた。
最初の停車駅で修学旅行らしい学生たちが小班にわかれて乗りこんでくる。
いっきに混みあった車内の誰もが市民の自主性とやらで動いているのを見れば、統制のきらいなレイといえども、あえて逆らう根性は湧かなかった。
四、
「で、優秀にして品行方正なる連邦市民どの」
いやみたらしい前置きからして背筋に悪寒がはしる。
「回線七〇−五二七五−七八七七」
(35枚目)
「なにが?」
眉をしかめたサキにもなかばの予想はある。
「“紫昏のライラ”の捜査状況」
つまり警察内部の情報網に割り込む侵入するための番号だと。むろん、パリス刑事とやらの個人の認識番号を読んでくるのも忘れていない。
「念のため盗聴器なんてものも念着とばしてきたけどな。連中、へべれけに酔ってるから、最新情報ならそっちのほうが確実だろ」
「ちょっと待て、それは非合法行為だって 」
さからうが、その手の操作に関しては前科がありすぎる。案の定、なーにをいまさらと鼻先で笑われた。
「連邦の謄本資料をかってに書きかえたよな? 他人の認識番号をかりて偽名をなのるのがテラザニアじゃ合法だとは知らなかったぜ」
理由を知らない腹いせの、ただの意地悪だが。
「孤独感から犯罪にはしったとやらの仲間(ライラ)がつかまるのは見たくないんだろ?」
(36枚目)
がるるとうなて端末にとりついたサキのそばの窓の外では極光がゆれていた。
「棚からボタボタ」
.
(26枚目)
「だから第七惑星はいやだったんだ!」
井戸水で
「どういう意味だ?」
「親戚さんがゴロゴロいる」「極東草原系の移民が多いんだよね。部族単位で開拓してるから」
「それで、偽名なわけか?」
何度目かの質問にサキは黒メガネごしの上目づかいで応えた。
「
「教えろったら」
「やだね」
帝国から連盟へ亡命したせいで戸籍がなく、いきおい密入国になるしかない自分はともかくとして。惑星連邦の出身者が里帰りして研究活動をするのに、発覚すれば即日決済で有罪になるという危険をおかしてまで、なぜ本名をいつわりたがるのか、レイにはわからなかった。
互いに黙ってしまったところへまもなくの発車をつげる放送がはいり、点検と挨拶にま
(27枚目)
わってきた車掌があいていた窓を閉錠してまわる。
大圏列車を利用できるのは原則として自主管理を誓約した市民だけなので検察は行なわない。
「うわー、まにあった、まにあった」
どたどたと駆けこんできた一団があって車両の人口密度はいっきにあがった。
「ここちょうどあいてますよ先輩」
「おい、ツマミこれでたりるか?」
「なくなりゃ途中で買えるって」
「なんでもいいから一杯いこうぜ」
ほとんど同時に喋りながら手荷物を収納庫にほうりこんでコの字型に仕切られた座席を占領し、折り畳みの小卓をひきだしておのおの大量にかかえこんだ酒肴のたぐいをわらわらとつみあげる。団体行動の統制のとれていること“運動部系の学生”かと思うところだが、男ばかり七、八人の、年齢はもう少し上だ。
「まったく祭連(サイレン)さまさまですねえ、ここで休暇がとれるとは」
発泡酒の缶をあける音といっしょにひびい
(28枚目)
た単語にサキとレイは顔をみあわせて苦笑した。予定外の氷河見物としゃれこむはめになった理由がおなじだったのだ。
「
資料収集の第一号がいきなり犯罪者だったことを無時間通信で研究所に報告し、ライラについては逮捕後の保釈交渉にかけるしかないと、結論をだしたあと。
ゆくゆくはかくれすんでいる連邦の気波使いにも自然に暮らせる権利をというのが
なんとか事前に打てる手はないものかと釈然としない相棒をしりめに、さして深刻ではない帝国人は暑熱の惑星から逃れられると喜々として、
「たしか明日の便があったよな」
いちどみた数値情報は忘れないという特技
(29枚目)
がある。が、画面に出たのは欠航と満席の大行進。空調のきいた宙港内の宿泊施設も含め、四日後でなければ解約待ちの受けつけすらいたしかねますという状態。
放浪芸を生業(なりわい)とする特殊な宗教結社“祭連(サイレン)”が、めったにない大船団をくんで通過するため通常の運航がみだれているという。
「へえ……もうそんな時期なんだ」
録画の謝罪文を読んでサキがこころなし嬉しそうな顔になり、
「乗っ取り事件をおこしてほしいのか?」
機嫌が垂直な寒地人に脅されてあわてて探してきたのが“氷河と流氷・極冠でオーロラ色の三日間を”という地元民むけ小旅行の宣伝だった。
そして、発車を告げる十二音階の鐘がなる。
経緯0度の宙港都市から極点までは約五時間の列車の旅だった。
☆欄外に、惑星・宙港(大圏エレベータ)・地軸・赤道・黄道・
太陽光線の向き……の、図解あり。
ひとしきり飲みくいに忙しくて口をふさが
(30枚目)
れていた男たちが、二波めの缶や袋をあけにかかってふたたび騒がしい。
「祭連(サイレン)さまさまといえば、そろそろあれなんですね、聖域惑星《久別(クサバ)》の例大祭」
「そういやおまえは極東系だっけ?」
「血がもう薄れてますから聖域には入れませんけどね。それさえなければ任務(しごと)ほうりだしても参列したいんですけど」
「今回は取材も全面お断りだってんで従姉(イトコ)が嘆いてたよな、八年に一度の機会をって」
「まえに学術用で許可とったやつが一般公開されたっての、まだ尾をひいてんのか?」
「それより、アリニカ警部補は、無事に搭乗(のれ)たと思いますか?」
沈黙。
「パリス刑事
ぽんぽんと、わざとらしく肩をたたく音が車内にひびいた。
「めのまえに任務があるかぎり暗黒星の重
(
力井戸からだって証拠をつりあげてくる
「犯人逮捕で肋骨七本折ってもちっともこりないですしね」
「あの若さで持ち点ときたらオレなんかより一桁多い
「調査中の現地休暇って、不眠不休が何日つづこうがゼッタイとらないひとだぜ。」
「しかもライラの行方はつかめてるってのに、このうえ彼女を足どめするのは、連邦総長でも不可能だ」
「席がとれなきゃ密航してでも隣の惑星《大鼻》にむかってます、と、彼らは口をそろえて断言していた。
「ライラの行方が?」
ぱくっと口をあけて少々まのぬけた顔をしているのはサキだ。
「つかめたって、言ったね」
「気がゆるんでるから情報がつつぬけだぜ」
にやっと笑ったレイはすでに気波感覚で探りをいれている。
睡眠学習のおかげでだいぶマジになってきた連邦公用語を思いだし、
「こういうのを、えーと、棚からボタボ
(32枚目)
タ?」
ぼたもちだってばと、少女は笑った。
漆黒の光(ひかり)発電塗装でおおわれた細長い円筒と、死角をつくらないための凹(おう)型反射鏡を優美な曲線の金属架がささえ、朝日を一番にあびる大圏
密封された円筒のなかで磁力と気圧差が列車に強烈な加速をあたえているが、人体や計器類に電磁波の影響がないよう、分厚い絶縁体でまもられた車両内部にはほとんど振動も伝わらず、窓の下を流れる眺望だけが移動の事実を伝える
「なんで空調しないんだ?」
熱帯特有の鮮やかな大洋をみおろしながら、うらめしそうに言うほうは決まっている。朝食のさいごのひとかけらを飲み下し、からになった容器類をひとまとめにしてねじりあげるのを慌ててとりあげて、
「え、入れてるよ、湿度ひくいだろ」
(33枚目)
と、サキ。
「まだ暑い」
「外気温との差がありすぎたら熱量の無駄だし体にも悪いでしょうが、途中駅で乗りおりする人だっているんだし。……待ってれば、極に近づくにつれ自然に下がるから」
「へえ?」
流刑地の雪原では生肉をたべて生きのびたおぼえもあるが、亡命して五年以上も星間連盟の管理されつくした空気のなかで暮らした。
なにもかも均一化されて
「で、それはなにをしてるんだ」
「ゴミの分類」
穀物の茎の繊維からつくられるという薄茶色の紙袋をひらきなおして、レイが無雑作にいっしょくたにしたなかから天然素材のものと合成樹脂系と、左右の手にえりわけて持つと車両のはしにある回収容器まで歩いて捨てに
(34枚目)
いく。どちらも集めて燃料にするという。
「残った木製品(こいつ)は?」
「線名が刻印してあるから記念にもらってく人も多いけど、おなじ沿線ならよその駅でもひきとってくれるから、いらなければ洗って返してまた使ってもらう」
言いながら回収器にそなえつけの流しでゆすぐのを、うーんとうなって見ていた。
最初の停車駅で修学旅行らしい学生たちが小班にわかれて乗りこんでくる。
いっきに混みあった車内の誰もが市民の自主性とやらで動いているのを見れば、統制のきらいなレイといえども、あえて逆らう根性は湧かなかった。
四、
「で、優秀にして品行方正なる連邦市民どの」
いやみたらしい前置きからして背筋に悪寒がはしる。
「回線七〇−五二七五−七八七七」
(35枚目)
「なにが?」
眉をしかめたサキにもなかばの予想はある。
「“紫昏のライラ”の捜査状況」
つまり警察内部の情報網に
「念のため盗聴器なんてものも
「ちょっと待て、それは非合法行為だって
さからうが、その手の操作に関しては前科がありすぎる。案の定、なーにをいまさらと鼻先で笑われた。
「
理由を知らない腹いせの、ただの意地悪だが。
「孤独感から犯罪にはしったとやらの仲間(ライラ)がつかまるのは見たくないんだろ?」
(36枚目)
がるるとうなて端末にとりついたサキのそばの窓の外では極光がゆれていた。
テラザニア
ツェキロニア
「棚からボタボタ」
蘭 去里(サユリ)>蘭 冴良(サエラ)
○ 祭文
.
エスパッション外伝・紫昏の闇(仮題)
1
地球人類による開拓惑星連邦(テラザニア)が樹立されて42年。
異星人類(リスタルラーノ)の星間連盟(リスタルラーナ)との第一遭遇と、国交開始から18年。
第一期の官費留学生として星間連盟の最高教育機関(サリュート)に最年少で編入した記録をもつ天才少女、サキ・ラン=アークタスは、18歳のいま、連盟内のとある研究所の研修士(レッセルノン)として、内密の調査をおこなうために惑星連邦の辺境星域を旅していた。
気波者(きはしゃ)あるいは気波技能者(エスパッショノン)と呼ばれるいわゆる超能力者は、地球から派生した文化圏のなかでは非人類(ばけもの)として差別と迫害の歴史を歩まされてきた。
科学と法制度の面からいえば現在でも彼らの存在は認知されていない。
保護と規制のためにはまず正確な実態を、というのが、地球連邦政府から政官連盟(リスタルラーナ)の研究所に依頼された調査内容だった。
開拓途上の惑星ごとに軌道上に気波の検知器を飛ばせて位置と人物を割り出し、目的を説明して本人の協力を請う。
問題は、特殊能力をもつ者たちがそれを隠したがっていることではない。
隠れて暮らしているひとびとを内密に訪ねてあるくには、ラン=アークタスの名はあまりに大きいという点なのだ。
(こんなことなら地球人(だから目立たない)というだけで指名されたときに断るべきだった★)
似合わないカツラと濃色の度なしメガネの陰でためいきをついても手遅れというものだ。
十歳このかた天才児と科学者ばかりという特殊な環境で暮らしていたおかげで本人すっかり忘れていたのだが、歴史の教科書にも名前がのるような、救国の英雄ノリの半端でない有名人なのである。
ただしは、母親が、なのだが。
うりふたつに育ってしまった事実はいまさら変えられない。
均整のとれた長身だけは父方の血をひいたらしく、小柄だった彼女よりも十センチちかく高いが、白とも橙(オレンジ)とも象牙ともつかない微妙な肌はまぎれもなく母の属する一族のものだ。
事故で左の視力を失ってそちらの眼球だけが銀ひといろに変色してしまったほかは、珍しい淡い灰(アッシュ・グレー)のふわいrと長い髪といい、同じ色彩のつりあがりぎみの大きな瞳といい。
額のひろいととのった顔だちまで、十八歳もなかばのいま、鏡をみるとうんざりするほどに、似ている。
(自分(わたし)は母の身代わりだろうか?)
彼女はためいきをついてえんえん暗くなっていた。
夭逝したサエム・ランの人柄はわずか6歳だった愛娘にも消せない影響をのこした。
いまでもすべてのひとに惜しまれているのも当然のことだと思う。
思うが、その神々しいほどの存在感をこちらに求められても、困るのだ。
普通の一個人として暮らしたいというのは、地球圏では無理なのだろうか……。
車窓にうつる顔をあいてにうらみがましい一人芝居を演じている少女を奇異に感じたか、
「ねーちゃん、頭でも痛いのか?」
となりの席の子供が首をかしげてのぞきこんできた。
「え? ううん、そんなことないよ」
.
『テラザニアの斎姫連(さいきれん)』
尊貴(とき)真扉(まさと)
着想 一九九一年 三月 十六日
改題着筆 同 四月二十六日
脱稿 目標 五月二十六日
げらげら!
と、書き込んであります☆
一、開国記念式典会場
二、惑星《最涯(さいはて)》にて
三、連邦警察第七支部
四、調整局員資格取得
五、大使の護衛と側近
六、祭連星域聖家紀行(さいれんせいいきせいけきこう)
七、紫妃(しき)・斎姫(さいき)・青鬼(せいき)
"The Psy-Tech Ladies of Terazania
presente by Toki, Masato
with the party of "Oris-Kearan"
(「コクヨ ケ−31 20×20」使用、シャーペン縦書き)
一、開国記念式典
星史十七年〇八〇三。
地球人の開拓惑星連邦(テラザニア)が異星人類の星間連盟(リスタルラーナ)と国交条約を結んで十七年になる。
国境惑星《最涯》軌道に位置する公易第七宙港は折しも任期満了で帰国の途にある対リス大使ムベナ・バンガ=ロイシを迎えて、近隣星域中の著名人や高官がつめかけていた。
収容客数二千人を誇る加重力空間。
遠心力を利用する地球式宙居にしてはあまりに広いため床が弓なりに反(そ)ってしまう。
それを逆手にとって壁ぎわからでも顔をあげれば見おろせるよう設計された中央の壇上。
すらりと背筋の伸びて遠目にも美しい女性が、はりのある柔らかい声で式次第を告げようとしていた。
「“女史および博士がた(ソリ・セラ・ヴィ)”おあつまりのみなさま。“本日はようこそ(リ・セーテ・エクセラ)”本日はようこそ
「つまり紙一重(かみひとえ)だと?」
と、切り返したことのある彼女は、特別扱いを面倒がって必要に応じて情報を偽装する。
犯罪防止のために不可能なはずのそれを、片手でやってしまえる程度には、確かにずばぬけているのである。
あっさりした銀鼠色の礼装に、蘭の花束の緑と純白。欧亜(おうあ)混淆(こんこう)系らしい微妙な色調の肌に、砂漠民風の頭被いはややそぐわない気もするが、部族の服としてではなくおしゃれとして?
淡い肌と黒い髪の民蔵風の頭被のとりあわせに灰色の服は地味
白桃色
桃白朱
鈍い銀色の衣装のうえに
白に近い純粋な灰色の髪が広がった。
茶褐色?(変装中のサキ=セラのイラストあり)
必然性か舞台効果か?
茶乳色/乳紅色
白木に朱をのせた淡い肌色
黄桃色
朱白色
く飾っていれば鑑賞価値は高い。
似合うじゃないかと喜んで眺めるキリアスには、性別の自覚は皆無と言ってよかった。
豪華であるとも洗練されたとも言いがたいが、一生懸命飾られており、
貧しいテラザニア?
あたりは開港十年式典を祝う著名人や高官であふれている。惑星《大鼻》軌道に停泊中の航宙客船《蒼陽》の、収容客数二千を誇る加重力会議場だ。
誰それの挨拶が終わるたびにセラはにっこり微笑んで式次第を進行させる。
同じセリフ意味の言葉を交互に繰り返す、流麗な連邦公用語(テラザニアン)と正確な星間連盟後(リスタルラン)。
堂に入った司会ぶりといい、知的で清楚な外見といい、やや年齢は若いが、彼女の本職が通詞でないとは、誰も思わないだろうが。
目あての人物を探して、あいまあいまに会場の四方へ視線をめぐらせる。目あての人物を探すのを忘れてはいない。
キルも同様。
シーン一、記念式典
act.I
周囲の参加者よりアタマひとつ抜きんでる長身の、鮮やかな青い短髪はたいそう人目をひいた。
紙のように白い肌。
冷たい黄色の両眼。
警備官の深緑の制服北方民族の立ち襟の深緑の衣装を身につけ壁際で不動の姿勢をとるによりかかって立つ美貌の青年。
着飾った婦人連は何か事故でも起きて口をきく機会はないものかとそわそわし、が入れかわり口説きもし、熱い秋波を送りもするが、気づかない風を装って無礼でない程度に冷たく断って、超然としているかに見える。
よく注意すれば目じりに皮肉なシワがより、笑いたいのをこらえているのがわかる。
広い会場のむこう側、壇上にたつ相棒の反応がおかしくてたまらない。
呆れるというよりは怒っているような、憤然/憮然とした視線が、営業用の完璧な笑顔のあいまにときおり飛んでくる。
無断借用した警備艦の他人の正装があまりにも
キルは性別の自覚のないスケベーなのか、セラをかあいがっているのか、それとも本来のレイらしく、いじめているのか?
☆ セラの礼装の意味はない。
生きた彫像のような無表情で美女の群れと相棒をまとめて煙にまきつつ、出入口すべてを視界におさめて獲物を待っている。
盛大な拍手とともに対リ大使ムベラが洒脱な説話を披露して退場し、セラが、式典の終了とそのまま懇親会へ移行する旨、はりのある声で手際よく放送する。
四方の通用口が開いて移動卓を押した接待官が列をなして入場。
豪勢な料理。
色鮮やかな飲料。
日頃は質実な食生活の人々がそちこちで一斉に盆や卓に群らがる。
そのざわめきにまぎれて女性客がひとり、遅れて入ってきたのを二人は見逃さなかった。
会場には二種類の人間がいる。
純粋に記念日を祝っている一般客と、その
そんな、犯罪者と正義の味方の動きを秘かに探りながらセラとキルは別の目的を持つ。
《闇》(バイラ)の下層幹部、《紫昏(しこん)の》と二つ名をとるライラ人物との接触。
交渉し、応じてくれれば今日この場からの逃亡を助け、そのまま二人の属する機関で保護する、と。
キリアスならずとも目を楽しませた美人な司会者が、高名な喜劇俳優にひきついで退場する。
乾杯の声。
笑い話にわきかえる会場に、待つほどもなく私服にあらためたセラが戻る。
すらりとした姿体をひきたてつつ周囲にとけこむ地味めな正装で人の波をかきわけ、やはり警備艦の服を脱いだ 結局、いやがらせ以外の意味はなかったのだキルと合流する。
「彼女だね?」
宴(うたげ)はまさにたけなわで、開会と同時に参加者すべてが厳重な身元調査をうける。
《闇》の下層幹部で今回の主犯、《紫昏(しこん)の》と二つ名を持つライラに。
こちらの正体を明かし承諾が得られれば、この場からの逃亡を助け、そのまま二人の所属する機関で保護する、と。
手際の良い交渉はセラの方が適任だ。
キリアスキルは途中で警察の邪魔を入れぬよう、一歩さがって周囲に気をくばる。
高名な占術師として誰にも素顔を知られていなかった、やや高年の婦人は、濃色の眼鏡と同じ濃いスミレ色の長衣をまとい、黒髪をなびかせていた。
「失礼、ライラ・ミタ=マンデラ女史ですか?」
少女が小さく声をかけるより数瞬早く、《紫昏の》は驚愕の表情でふりかえり、あえぐように蒼白の頬で言った。
「あんたたちは……」
「あんたたちだね?!」
「あの……?」
予想外の反応に、言葉をつぐ暇は、なかった。
女は結いあげた髪に手をやり、飾りの石をひきぬくなり床めがけて叩きつけた。
二人ともライラの顔を知らず、写真すらなかったが、隠す気もないらしい輝やくばかりの気波は、一目でわかった。
かたわらを抜きさりつつ確認のためだけにセラは言い、ああとうなずいてキルもあとを追う。
もとより交渉はセラの方が適任だ。途中で警察に邪魔されることのないよう、一歩さがって周囲に気をくばる。
「失礼、(名前)ですか?」
少女が声をかけるより一瞬早く、ライラ《紫昏の》は驚愕の表情で振り返り、あえぐように数瞬の間ののち、言った。
「あんた達は……。あんたたちだね?!」
「あの、」
言葉をつぐ暇は、なかった。
女は結いあげた髪に手をやり、飾りの石をひき抜くなり床めがけて叩きつけた。
閃光。
空白。
悲鳴。
混乱。
(オークション?)
取り引きの親玉の合図をうけて潜入していた密輸に関わる者たちは一斉に同じ光弾を放った。
殺傷性はまったくないが視力の回復に数十分を要する。
一時的に盲目となった何も知らない客たちが恐慌におちいる。張り込んでいた警察側とて、すでに役には立たない。
騒ぎがおきかけたところへ、どんな仕掛けでか、遠くでたて続けの爆発音。
ぎしり。と、厭な音を発して。
広い会場に重力を加えていた船の回転柱が停止したらしい。
斜めの衝撃。体重のなくなる感覚。
続く数瞬で長い裳裾やずるずるの民族衣装の二千人は、かつてぜいたくな高さが自慢の天井だった無重量空間に、手に手をとって舞い散っていた。
料理の大皿があとを追い、シャンパングラスがかつて中味だった不定形の液体とからまりあって飛んでゆく。
シーン二、惑星都市
星姫(セライル)と新月騎士(キリアス)というありがちなとりあわせは偽名である。
本名はこの際おく。
問題は、なぜ今回の旅で名を伏せて行動しなければいけないのかキルは知らない、ということだった。
言いだしたのはセラで二人の上司である人物もすんなり承認した。
一連の偽造手続きもあっという間だったのでロクに問いつめる機会さえ逃がしているのだが。
時に星史十七年〇八〇三☆
時に星史十七年〇八〇三。既知の宇宙には三つの国家がある。あまり詳しく書かない。
文明が発達しすぎて停滞のはじまりかkた星間連盟(リスタルラーナ)。
貴族と奴隷階級の相剋の続く宇宙帝国ジレイシャ。
そして、成立していまだ半世紀に満たない開拓惑星連邦(テラザニア) 旧称・地球統一政府、である。
三年前に遭遇したばかりのジレイシャとは実質的には軍事力の探りあいという危うい開国
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