……さて。

 かなり(とても)強引な方法で旧ジースト帝国領を併呑してしまったリステラス星圏政権ですが、この強引な「統合」によって、「同根の単一(※)人種による、一銀河単位の統一政体の成立」と見なされて、「おめでとうございます! あなたの銀河系は《汎銀河協商》への加盟が認められました♪」……という、アヤシイ?お呼びがかかります。《汎銀河協商》というのは、複数(かなり沢山)の銀河系群ならびに銀河系間の《深宇宙》と呼ばれる空間(宙間)を監理監督していて、一部の犯罪者群の暴走抑止も含めて、一応の平和状態に保たせている、高次知能保有生命体群による、友好通商条約監視機構のようなものです。簡単に《宇宙連盟》とも呼ばれてます。d(・_・)

 統一政体の成立を目論んだリステラス政権の「影の仕掛け人」の御一同は、もちろん当然、彼らの存在を視野に入れての謀略でもあったので、「待ってました♪」とばかりに諸手をあげて「加盟に賛成多数」の世論を形成してしまい、とっても形式的な「国民投票」の既決……いや帰結として、汎銀河協商に加盟を決定しました。
 
(※「同根の単一人種」: それぞれ別の惑星から発生したはず?のリスタルラーノと地球系諸人種とジースト人とゼネラ人は、何故か?ほぼ同じ組成の大気を呼吸して生存可能な生命体同士で、例外(変異種)も多々あるものの原則的には二足歩行で一頭一胴二腕五指のクリソツ同類項な体型。ほぼ同じ組成の食物を摂取し消化吸収しての生存が可能ですし、ほぼ同じ細菌類に感染して同様の症状を惹起します。そして死産や流産などの致死遺伝子的な制約はかなりあるものの、自然交配による妊娠出産まで可能な「近縁種」だったり致します。
 そして汎銀河協商の他の生命種と言えば、もっととんでもなく縁の遠い生命体……血液ミドリ色とか金属骨格とか珪素生命体とかタコ足配線型宇宙人とかとか……だったりしたりします……(^◇^;))。

 汎銀河協商の他の文明圏との通商によって航時探査機(※)の開発技術を手に入れた《リステラス=ジ・レイズ》文明圏(略称:《リ・ズ》)は、その後、統一政体による長期安定政権が長く永く続いて人々がヒマを持て余したことと、「いわれてみれば、私たち何故か《同族》だよね……??」という疑問が大きくなって、それをトコトン追求するだけの経済的余裕と往来の安全が保障されたこともあって、過去の歴史を精査し分析検証して発表したり意見交換したりしあう「イロニナンズ」が大量に発生しました。

(注:従来のように文献を集めて調べたり考察したりするのが「歴史学者」、遺跡を発掘したり炭素年代を鑑定したりするのが「考古学者」、それらの手段と知識(仮設)を踏まえつつ、手に入る限り最高度の機能を備えた「航時機」を入手して過去へと飛ばし、入手した情報を自慢しあう(笑)のが、「歴史オタク」や「写真オタク」とも言うべき、でもやってることはどっちかと言うとルポライターみたいな……「イロニナンズ」……です。)

 (ついでに言うなら、今ココで私が「書いている」内容物は、すべてそこから「翻訳」しただけのモノである……というのが、物語全体の「仕掛け」でも、あったりしますが……。(笑))

(※「航時機」: この時点でリズ文明圏で入手可能(許可保持)なのは、過去に向けて記録観測装置を飛ばす機能だけです。他は未だ「精神的未熟種故に危険」ということで、「免許」(所有許可)が取れてません。)


 ……で……。

 非常に長い間、《リ・ズ》の中央政権は、安定して続きました。基本的には「法の下に万民が平等」で、すべての「人類」(と判定され得るレベルの知性保有生命体)には基本的人権が保障され、たとえば「働きたくない」自由も認められているので、何もせんとブラブラ遊び暮らしていても、生存を維持するのに必要な「最低限度の」衣食住と医療は、無料で提供されます。参政権も選挙権も被選挙権も、(最低限度の識字能力試験に合格しさえすれば)万民が保有するというタテマエですし、参政したくない権を主張する自由も、当然認められています。

 そして、そういう時代が千年(以上?)も続くと、どういう事になるか…………???

 と、いうことで、色々歪みが発生して来た時代が、
 次なる物語の舞台になります……。

 d(・_・)”

 

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