『 1. 霧 』 (@小学校六年? か、中学1年初期?)
2007年7月3日 連載(2周目・大地世界物語) P1.
1.霧
「う……ん。なあに、ママ。もう朝なの?……」
真里砂はふとんの中に頭を沈めながら不機嫌そうに答えました。
せっかくすてきな夢の途中だったのに……。
「なに、寝ぼけてんだよ。さっさと起きろっ!」
ばっ!と非情にもふとんを引きはがした声にぎょっとなって飛び起きると……そこにあきれ顔で立っている雄輝がいました。
「寒いじゃない雄輝。なにするのよっ!」
寒いと言うよりこの声には、12歳にもなろうという少女をつかまえて平然とふとんをはがすような、失礼なマネに対する抗議が含まれていたのです。
が、雄輝にとって真里砂は、幼ななじみのかわいい妹にすぎませんでした。
「おい、しっかりしてくれよ。今日がなんの日だか忘れてるのか?」
「あ!」
もちろん今日はこの朝日ヶ森学園の体育祭の日です。
そして……全寮制のこの学園では、夜の9時から朝の7時までの10時間、男子が女子の寄宿舎に入ることは禁止されていました。
その雄輝がすでにここにいるということは 。
「いやだわ。もう7時過ぎちゃったの!?」
開会式は8時から。真里砂はいろいろな選手や役員を掛け持ちしているから、その前にやることがいろいろあります。
顔ごと水につっこみ、こすりもせずにさっとタオルでなで、火花が出るほどのスピードで髪にブラシをあてて、あとは体操着に着替えさえすれば朝の仕度は終るわけです。
真里砂はまだ部屋の中にいる雄輝を容謝なく追いたてました。
「いつまでも子供扱いしないでちょうだい。」
追い出された雄輝にしてみれば、つい最近まで服のボタンをかけてやっていた真里砂がです。
彼にはなぜ真里砂が怒っているのか、そこのところがさっぱりわかりませんでした。
とはいえ彼だって体育祭実行委員の一人です。
真里砂を待ってなどいたら、まず朝食抜きは覚悟しなければならない
P.2
でしょう。
雄輝が先に行ってしまったことを知って真里砂は少なからずがっかりしました。
ひどいわ。待っていてくれても良さそうなものなのに。
けれどそんなことでいつまでもぐずぐずしているわけにはいきません。
彼女はさっときびすを返すと雄輝とは逆に体育祭会場の大グラウンドへ向って走って行きました。
20分後、真里砂は駐車場に向って走っていました。
委員会の最終打ち合わせには朝食抜きでなんとか間に合ったのですが、それが予想以上に長びいてしまって、約束の時間はもう過ぎています。
と、横合いから鋭がかけだしてきました。
「おーい、真里砂!」
「なに、鋭。今急いでいるのよ。」
「わかっているよ。おばさんたちを迎えに行くんだろ? ぼくもつきあおうと思ってさ。それと……」
そう言いながらもどんどん走って、ちょうどその時校門の向うにいる雄輝が手を振りました。
「急げ!ちょうど車が止ったとこだ!」
真里砂と鋭は雄輝に追いつき、校門の所から一斉に叫びました。
「パパ、ママ!」
「おばさ〜ん!」
どうやら、走りだそうとする夫人を有澄氏が捕まえている様子です。
なにしろ、真里砂を育てたママときたら、何もない所でけつまづくという特技の持ち主なのですから。
「おいおい里子、せっかくのドレスを大無しにする気かい。まあ、ぼくのプレゼントよりも、君のかわいい子供たちの方が大事なのはわかるがね」
「そんなこと……。でも、わかってくれるでしょう、隼人? 一人も子供を持てないはずだったわたしにとって、あの三人がどんなにすばらしい宝物か……。」
二人は目を見合わせて微笑みました。
今でこそ申し分ない幸福な家庭を築いてはいますが、これまでずいぶん辛い目にもあってきたのです。
P3.
……今でも思い出すのは六年前のこと。
その年、二人が長い間待ち望んでいた赤ちゃんを流産して、もう二度と子供のできない体となった里子夫人は、自分の体の生まれつきの病弱から真紀子(死んだ赤ちゃんの名前です)を死なせてしまったと、ノイローゼになり、この朝日ヶ森の奥深くにある別荘に、隼人氏と二人、半年間の転地療養を続けていました。
そんなある日、ちょうど6年前の今日、10月10日の夜中に一人の少女がやって来ました。
少女は日本人ではないらしく、緑がかった不思議な髪の色をして、折からの嵐に打たれた高熱がひいた時には、ただ名前をマーリシャと言うばかりで、一切の記憶を失っていました。
有澄夫妻はその少女を養女としてひきとり、実の子以上に大事にしました。
それが6歳の真里砂でした。
それから三年して、雄輝の両親、隼人氏の親友の翼夫妻が飛行機事故で亡くなり、それ以前から真里砂と仲の良かった雄輝も、休暇ごとに有澄の家で暮らすようになりました。
そして、鋭です。彼は一年前の臨時編入試験でみごとな成績を示して、特別奨学生として編入してきました。
元来、朝日ヶ森学園の奨学制度に全額支給という例はなかったし、鋭は孤児院育ちの捨て子の上に国からの援助を一切うけつけようとしなかったので(これにはとても深いわけがあるのですが、それについては長くなるので、別の章で詳しく説明することにします)必要な学用品や服、食費などは、全て里子夫人から出ていました。
もっとも、鋭はこれを『無期限無利子の借入金』と呼んで、卒業後には全額返すつもりなのですが……。
そんなわけで、一人の子供もないままに寂しい生活を送るはずだった二人に、今は大騒ぎで迎えてくれる三人の娘と息子たちがいるのです。
里子夫人が人目も気にせず走りだしたくなるのは当然のことでした。
「ねえ!」と、真里砂が言いました。
「少し、視界がぼやけてきたと思わない?」
「本当だ。……霧かな」
それは霧にしては少し妙でした。
P4.
いつの間にか現れたと思えばみるみるうちに濃さを増し、真里砂たちが気づいたころには、既に10数m先の有澄夫妻がはっきりとは見えなくなっていました。
「おかしいわ。何か変よ。この霧には何かの“力”が働いているわ」
「うん。力場(フォース・フィールド)ってやつに包まれたらこんな感じかな?」と、鋭。
「ちがうよ」
雄輝がじれったそうに言いました。
「おれたちが言いたいのは、つまり、『魔法的な』って意味なんだ」
(おれたちだって、と鋭は少しむっとなりました。どうせぼくはきみらと違っておとぎ話なんか信じてないさ。)
彼らは気がつきませんでしたが確かにそれの動きかたは魔法でもなければ説明のつかないようなものでした。
それでも三人はこれを霧だと思っていましたから、真里砂はわけもなくうれしいような悲しいような不安な気持ちで、雄輝はワクワクしながら、鋭は(意地でも)この霧を科学的に分析してやろうと、次にはなにがおこるかと思いながらじっとしていたのですが……。
里子夫人はそれの動き方に気づいてからもしばらくの間、何も言いませんでした。
霧が、まるでこぼれた水の逆まわしフィルムでも見ているように、真里砂たち三人のまわりに集まって行くなどということが、どうして信じられましょう?
けれどそれは本当におこったのです。
それはどんどんどんどん小さく濃くなっていって、そのうちには三人を中に閉じこめて銀白色のぼうっとした球になってしまいました。
そのころには多勢の人々が集まって、青ざめたり、叫んだり、子供を助けろとどなってみたり、大騒ぎをしていましたが、実際にはだれもどうしたらよいかわかりませんでした。
ただ一人、真里砂の親友の律子が、助けられないまでもせめて一諸にこの災難(かどうかはまだわかりませんが)な目に会おうと、それの中に飛びこもうとしたのですが、里子夫人の涙が彼女の足をひきとめました。
里子夫人は今にも死にそうな青い顔をしてじっと立っていました。
が、もうすっかりあきらめの表情で、律子を振り向いて言いました。
「もう会えないわ。もうあの子には二度と会えない。」
1P=800字分 P5.
彼女がそう言った瞬間、まるでそれを是認するかのように、それがふっ、と見えなくなりました。
どんどんちぢまって見えないくらいになってしまったのだとか、いやそうじゃない消えたのだとか、後から人はいろいろなことを言いましたが、ただひとつだけ確かなのは、中の三人も一諸にいなくなったということです。
この地球上から。永遠に。
その後何ヶ月にわたる捜索も、それのおこった地点の科学的な調査からも、三人の行方を知ることはできませんでした。
「あの子は故郷へ帰ったのよ。」
そう里子夫人は言いました。あの子……真里砂。
「あの子はある日不意にあらわれて、わたしに楽しい魔法を見せてくれた。魔法は魔法。砂時計の砂が全部流れ落ちたら、柱時計が十二時を打ったら、その時楽しい夢は覚めるの。いつかこうなるだろう事はあの子が来た時からわかっていたわ。……覚悟はしていたはずなのに 。」
隼人氏は何も言わず、二人はひっそりと帰って行きました。
けれど律子はそうは思いたくありませんでした。
あの三人が二度と戻ってこないというのは本当かもしれません。
それから、真里砂の故郷へ行ったのだということも。
でも。と律子は思いました。
いつかきっと、もう一度あの人たちに会ってみせるわ。あの三人が帰ってこないというなら、わたしがそこに行くまでだわ。
彼女はまだ、この裏に隠された大きな動きを知りませんでした 。
(☆窓辺にたたずんで彼方を見上げる「大江律子10歳」のシャーペン描きイラストあり。)
※「力場(フォース・フィールド)ってやつ」……(^◇^;)……『スターウォーズ』の「フォース」じゃないです! 懐かしのSF古典・『スカイラーク』シリーズ(ハヤカワSF文庫〜♪)のほうの影響です☆
1.霧
「う……ん。なあに、ママ。もう朝なの?……」
真里砂はふとんの中に頭を沈めながら不機嫌そうに答えました。
せっかくすてきな夢の途中だったのに……。
「なに、寝ぼけてんだよ。さっさと起きろっ!」
ばっ!と非情にもふとんを引きはがした声にぎょっとなって飛び起きると……そこにあきれ顔で立っている雄輝がいました。
「寒いじゃない雄輝。なにするのよっ!」
寒いと言うよりこの声には、12歳にもなろうという少女をつかまえて平然とふとんをはがすような、失礼なマネに対する抗議が含まれていたのです。
が、雄輝にとって真里砂は、幼ななじみのかわいい妹にすぎませんでした。
「おい、しっかりしてくれよ。今日がなんの日だか忘れてるのか?」
「あ!」
もちろん今日はこの朝日ヶ森学園の体育祭の日です。
そして……全寮制のこの学園では、夜の9時から朝の7時までの10時間、男子が女子の寄宿舎に入ることは禁止されていました。
その雄輝がすでにここにいるということは
「いやだわ。もう7時過ぎちゃったの!?」
開会式は8時から。真里砂はいろいろな選手や役員を掛け持ちしているから、その前にやることがいろいろあります。
顔ごと水につっこみ、こすりもせずにさっとタオルでなで、火花が出るほどのスピードで髪にブラシをあてて、あとは体操着に着替えさえすれば朝の仕度は終るわけです。
真里砂はまだ部屋の中にいる雄輝を容謝なく追いたてました。
「いつまでも子供扱いしないでちょうだい。」
追い出された雄輝にしてみれば、つい最近まで服のボタンをかけてやっていた真里砂がです。
彼にはなぜ真里砂が怒っているのか、そこのところがさっぱりわかりませんでした。
とはいえ彼だって体育祭実行委員の一人です。
真里砂を待ってなどいたら、まず朝食抜きは覚悟しなければならない
P.2
でしょう。
雄輝が先に行ってしまったことを知って真里砂は少なからずがっかりしました。
けれどそんなことでいつまでもぐずぐずしているわけにはいきません。
彼女はさっときびすを返すと雄輝とは逆に体育祭会場の大グラウンドへ向って走って行きました。
20分後、真里砂は駐車場に向って走っていました。
委員会の最終打ち合わせには朝食抜きでなんとか間に合ったのですが、それが予想以上に長びいてしまって、約束の時間はもう過ぎています。
と、横合いから鋭がかけだしてきました。
「おーい、真里砂!」
「なに、鋭。今急いでいるのよ。」
「わかっているよ。おばさんたちを迎えに行くんだろ? ぼくもつきあおうと思ってさ。それと……」
そう言いながらもどんどん走って、ちょうどその時校門の向うにいる雄輝が手を振りました。
「急げ!ちょうど車が止ったとこだ!」
真里砂と鋭は雄輝に追いつき、校門の所から一斉に叫びました。
「パパ、ママ!」
「おばさ〜ん!」
どうやら、走りだそうとする夫人を有澄氏が捕まえている様子です。
なにしろ、真里砂を育てたママときたら、何もない所でけつまづくという特技の持ち主なのですから。
「おいおい里子、せっかくのドレスを大無しにする気かい。まあ、ぼくのプレゼントよりも、君のかわいい子供たちの方が大事なのはわかるがね」
「そんなこと……。でも、わかってくれるでしょう、隼人? 一人も子供を持てないはずだったわたしにとって、あの三人がどんなにすばらしい宝物か……。」
二人は目を見合わせて微笑みました。
今でこそ申し分ない幸福な家庭を築いてはいますが、これまでずいぶん辛い目にもあってきたのです。
P3.
……今でも思い出すのは六年前のこと。
その年、二人が長い間待ち望んでいた赤ちゃんを流産して、もう二度と子供のできない体となった里子夫人は、自分の体の生まれつきの病弱から真紀子(死んだ赤ちゃんの名前です)を死なせてしまったと、ノイローゼになり、この朝日ヶ森の奥深くにある別荘に、隼人氏と二人、半年間の転地療養を続けていました。
そんなある日、ちょうど6年前の今日、10月10日の夜中に一人の少女がやって来ました。
少女は日本人ではないらしく、緑がかった不思議な髪の色をして、折からの嵐に打たれた高熱がひいた時には、ただ名前をマーリシャと言うばかりで、一切の記憶を失っていました。
有澄夫妻はその少女を養女としてひきとり、実の子以上に大事にしました。
それが6歳の真里砂でした。
それから三年して、雄輝の両親、隼人氏の親友の翼夫妻が飛行機事故で亡くなり、それ以前から真里砂と仲の良かった雄輝も、休暇ごとに有澄の家で暮らすようになりました。
そして、鋭です。彼は一年前の臨時編入試験でみごとな成績を示して、特別奨学生として編入してきました。
元来、朝日ヶ森学園の奨学制度に全額支給という例はなかったし、鋭は孤児院育ちの捨て子の上に国からの援助を一切うけつけようとしなかったので(これにはとても深いわけがあるのですが、それについては長くなるので、別の章で詳しく説明することにします)必要な学用品や服、食費などは、全て里子夫人から出ていました。
もっとも、鋭はこれを『無期限無利子の借入金』と呼んで、卒業後には全額返すつもりなのですが……。
そんなわけで、一人の子供もないままに寂しい生活を送るはずだった二人に、今は大騒ぎで迎えてくれる三人の娘と息子たちがいるのです。
里子夫人が人目も気にせず走りだしたくなるのは当然のことでした。
「ねえ!」と、真里砂が言いました。
「少し、視界がぼやけてきたと思わない?」
「本当だ。……霧かな」
それは霧にしては少し妙でした。
P4.
いつの間にか現れたと思えばみるみるうちに濃さを増し、真里砂たちが気づいたころには、既に10数m先の有澄夫妻がはっきりとは見えなくなっていました。
「おかしいわ。何か変よ。この霧には何かの“力”が働いているわ」
「うん。力場(フォース・フィールド)ってやつに包まれたらこんな感じかな?」と、鋭。
「ちがうよ」
雄輝がじれったそうに言いました。
「おれたちが言いたいのは、つまり、『魔法的な』って意味なんだ」
(おれたちだって、と鋭は少しむっとなりました。どうせぼくはきみらと違っておとぎ話なんか信じてないさ。)
彼らは気がつきませんでしたが確かにそれの動きかたは魔法でもなければ説明のつかないようなものでした。
それでも三人はこれを霧だと思っていましたから、真里砂はわけもなくうれしいような悲しいような不安な気持ちで、雄輝はワクワクしながら、鋭は(意地でも)この霧を科学的に分析してやろうと、次にはなにがおこるかと思いながらじっとしていたのですが……。
里子夫人はそれの動き方に気づいてからもしばらくの間、何も言いませんでした。
霧が、まるでこぼれた水の逆まわしフィルムでも見ているように、真里砂たち三人のまわりに集まって行くなどということが、どうして信じられましょう?
けれどそれは本当におこったのです。
それはどんどんどんどん小さく濃くなっていって、そのうちには三人を中に閉じこめて銀白色のぼうっとした球になってしまいました。
そのころには多勢の人々が集まって、青ざめたり、叫んだり、子供を助けろとどなってみたり、大騒ぎをしていましたが、実際にはだれもどうしたらよいかわかりませんでした。
ただ一人、真里砂の親友の律子が、助けられないまでもせめて一諸にこの災難(かどうかはまだわかりませんが)な目に会おうと、それの中に飛びこもうとしたのですが、里子夫人の涙が彼女の足をひきとめました。
里子夫人は今にも死にそうな青い顔をしてじっと立っていました。
が、もうすっかりあきらめの表情で、律子を振り向いて言いました。
「もう会えないわ。もうあの子には二度と会えない。」
1P=800字分 P5.
彼女がそう言った瞬間、まるでそれを是認するかのように、それがふっ、と見えなくなりました。
どんどんちぢまって見えないくらいになってしまったのだとか、いやそうじゃない消えたのだとか、後から人はいろいろなことを言いましたが、ただひとつだけ確かなのは、中の三人も一諸にいなくなったということです。
この地球上から。永遠に。
その後何ヶ月にわたる捜索も、それのおこった地点の科学的な調査からも、三人の行方を知ることはできませんでした。
「あの子は故郷へ帰ったのよ。」
そう里子夫人は言いました。あの子……真里砂。
「あの子はある日不意にあらわれて、わたしに楽しい魔法を見せてくれた。魔法は魔法。砂時計の砂が全部流れ落ちたら、柱時計が十二時を打ったら、その時楽しい夢は覚めるの。いつかこうなるだろう事はあの子が来た時からわかっていたわ。……覚悟はしていたはずなのに
隼人氏は何も言わず、二人はひっそりと帰って行きました。
けれど律子はそうは思いたくありませんでした。
あの三人が二度と戻ってこないというのは本当かもしれません。
それから、真里砂の故郷へ行ったのだということも。
でも。と律子は思いました。
いつかきっと、もう一度あの人たちに会ってみせるわ。あの三人が帰ってこないというなら、わたしがそこに行くまでだわ。
彼女はまだ、この裏に隠された大きな動きを知りませんでした
(☆窓辺にたたずんで彼方を見上げる「大江律子10歳」のシャーペン描きイラストあり。)
※「力場(フォース・フィールド)ってやつ」……(^◇^;)……『スターウォーズ』の「フォース」じゃないです! 懐かしのSF古典・『スカイラーク』シリーズ(ハヤカワSF文庫〜♪)のほうの影響です☆