幅50cm程の、半ばひからびかけた小川の跡に危うく落ち込む所だったのだ。
「なんでもないわ
「さっき話してた、鳥人とかの事?」後ろの鋭に尋ねられてあいまいに首肯する。
「ここがどこでおまえが何者かって事だろ」
つうかあで雄輝が言い当てて、真里砂の顔をさっと
「ええ。」怒ったように
「さあ、そいつはどうかな」と再び雄輝。
「おまえが何者かってのはさて置くとしても、ここがどこかってのは今一番の大問題だぜ。おい鋭、おまえはどう思う?」「さあね」
鋭は生返事をしてつけ加えた。「土台、判断を下そうにも、僕はマーシャの髪が緑色って事以外、何(なん)にも知りゃしないんだからね。」
すねんなよ、と、雄輝が笑った。当の真里砂もそれ以上の事など何も解っていないのだから。
「だけど多分、
その言葉を聞いて、瞬間、真里砂と鋭は眉
真面目に言っているのか
「まいま
「そりゃ、もちろん真里砂は覚えていないだろうけどな。」と、あとの2人が腹を立てたくなるぐらい秘密めかして
「6年前、マーシャが朝日ヶ森の奥で熱出して倒れていた時
あ! とどちらも察しの速い真里砂と鋭が同時に叫んだ。
「そう。その時マーシャはうわ言でその“まいま”を繰り返し呼んでいたんだ。」
まゐま
まるま
まいま
るんなまいま
マイマ
ルンナマイマ
(つづく) .