ゆかり姫と正行氏の共通の祖父か、曾祖父、会田冬行(ふゆゆき)冬間(ふゆま)氏。戦前、翼家の亡命に加担したために特高の拷問にあい、左眼の視力がない。雪白の総髪に隻眼炯々、大野庄の守り手として歴代の清濁を併せ呑む人物である。
 たいてい軽杉や作務衣を来て庭いじりをしているので、清などはそれと気づかない程だが……、戦後の政・財界と極道界に独自の影響力を持っている。
 
 
 
☆ 大野市(旧・大野郷・日野庄)縁起 (※タイトルのみ。)
 
 
☆ 大野十八家
・ 津羽佐(○ 翼)
・ 稲架幕(○ 間来)
・    (○ 間)(<断家)

・ 会田(政)
・ 大鳥 〃
・ 白鳥 〃

・ 出来良(できら)(祭)
・ 去行(さりゆき) 〃

・ 杣屋(そまや)(行)
・ 居城(いつき) 〃 居築(いつき)
・ 道守(みちもり)〃
・ 七木(七貴?)
・ 樹守(いつきもり)

・ 畑司(はたし)(農)
・ 稲司(いなし) 〃

・ 炭(すみ) (工)
・ 彫手(ほりて)〃
・ 塗部(ぬりべ)〃
・ 縫部(ぬいべ) 〃
・ 織戸(おりと)〃
 
 会田家・白鳥家の密命をうけて、教師と高校生(中学生も)が庄のしめはりに立っている。大野高校理系顧問、竹中高人、生物部植物班長の杣谷 忍、李 順子、炭 久住(くずま)、など。
 
 
 
 旧藩政時代
 幕藩体制


 社長に直訴したのである、彼は。

 ことの初めは念願のマイホームを、通勤にはかなり不便だがまあ仕方がないと郊外(田舎!)の町、大野の新興住宅に求めたのだが、移り住んでみたらば、この町の古い街路の風情のあること、あまるほどの自然と農地のあざやかで美しいこと、こんな見事な観光資源が今までさして脚光も浴びずに埋もれていたとは、なんてもったいない……!! と、もりあがって企画書を提出したところが、あっさりとボツになった。という事である。
               (まぁこんなもん)ではあるが

 
 
 伊藤幸夫、39歳。実際より10歳(とお)は若く見える童顔で、それでだいぶ損も得もしている。中堅旅行代理店からヘッドハンティングされて、Sグループ観光資源開発(株)の課長職に就いたのが4年前。はえぬき社員のライバルと企画部長の座を争って一敗地にまみれ、大阪支社にとばされて半年。現在は、関西地区資源開発部長補佐の肩書きを名刺に印刷している。敗者復活の合戦場として彼が設定したのが中部地方の小都市・大野。Sグループオーナーの出身地というオマケもついて、伊藤としては満を持しての企画会議であったのだ。
 「えー、お手元の資料を御覧いただけばお判りになります通り……」
 
 
 「ちょっと待った、そいつは早計じゃないかね?」
 おもむろに手を挙げて発言したのは本社企画部長である、伊藤の仇敵だった。
 姓は條夫(しのぶ)、名は薫。今年42歳という割には見ばのいい独身女性で、オーナーの愛人というウワサもあるが、真偽のほどは定かでない。とまれその地位は実力でこそ得たもので、社内の、特に女性スタッフからの信望は篤かった。
 ちなみにSグループは系列各社とも完全な男女平等である。平社員であれば誰でも同回数のお茶当番を果たさねばならないし、無論入社当初の研修を兼ねた外廻りの営業からして、女性にも、男性とまったく差のないノルマが課せられる。叩きあげの実績と自信をもつ、遠慮のない女性たちの、その発言力も、旧態依然とした既製資本からの転職組には、実は秘かに苦々しいものであったのだ……むろん、この御時世であれば、もろ手をあげて歓迎、の風を装おわねば、部下の女性ひとりも動かせないのではあったが。
 
 
 「まぁ、可能(できる)と思うならやってみるんだな」
 50代にようやく手が届こうかという、長身美貌の経営王は、なかば嘲うような表情でそう言った。
 成功しないまでも何かしらのメリットは出てくるだろう。失敗してもたかがその程度の赤字ならいくらでも埋められる。」
 ……誠意をもって方針を説く、ような、経営者の美徳を、この男は持ち合わせていなかった。むしろ決して部下の業績を誉めたことはない。自尊心の高い傘下企業の主たちはこのオーナーの前に出るたびに心中秘かに切歯扼腕して、いつか、この男に俺を認めさせてやる……と、憎悪に近い執念を燃えたたせるのである。
 それも、一種のカリスマとは、言えた。
 
 
 「いくら美人だっていえ、女も、ああ可愛げがなけりゃ終わりだね。」
 
 
 
君臨すれども統治せずのような60代の名目社長
/ 実業王 財界の覇王


 傀儡 = あやつり人形、くぐつ = あやつり人形を舞わせる芸
 外来 = よそ(外国)から来ること


 大野大祭(おおのおおまつり)のメインである界来(かいらい)行列はもとはむろん "はざまく" と発音されていたが、明治の頃からその音は伏せられて、ヨソの学者からは上記2語のどちらかが語源であろうとされている。
 
朽ち木 = くさった木、世に知られない境遇>朽木律子(くつぎ・りつこ)なんてのは?

 
 
1. "白天狗レイ・ライン"探検隊

 参加メンバーは、市立二中の一年三組、 "いつものグループ" 5人組と、
 その関係者。


 出来良 了
 高橋 博文
 七木 千
 横河 雄治
 磯原 清


 クラス委員・李 順子(い・すんじゃ)(すんちゃん)
 担任・沢木 民彦
 高橋豆腐店の御夫婦と高橋文江(ふみねえ)
 在のお婆さん(媼=おな=さま)
 間来の次郎さん
 去行の神主(翁=おき=さま)
 杉谷好一?
 

"界来行列" ……もともとは定まった姿形のパターンと、ただ練り歩いて舞うだけのものだったのが、明治時代に外人教師がハロウィンとごっちゃにした上に "生徒の創意工夫" に賞金をかけてしまったので。……あとは推して知るべしである。


 『 祭! ……大野大祭(おおのおおまつり)見聞録
                     始末記…… 』に、ついて。

 主人公は、大野という土地柄、それ自体である。<むしろ清や好は出て来ない。

 柱として、以下がぐちゃまらしている。

1.(子供)
 『白天狗(宇宙人!)レイ・ライン仮説』をぶちたてた中坊(こども)どもが郷土(ばば)のナゾを探すべくあっちこっちで御法度破りをやる。>山と山間、農村部。

2.(中年)
 町内会と学校組織(いいとししたおとな)が毎年恒例の "大野大祭・界来行列" 準備で対抗意識を燃やして走り回っている。>下町(商・工地帯)

3.(壮年)自称シティガイの「とっちゃんぼうや」ども
 大野市に新交通路を開いてリゾート化し、ひともうけをたくらむ杉谷資本は、大祭のテレビ放映を企画するが、地元商店会の取材拒否をくらってあっちこっちに泣きつく。>新興諸地域。

4.(青年)
  "新路開発に反対して大野の風土を守ろう(婦人の)会" でゆかり姫あたり中学生を組織化してかねない。>お屋敷町。

5.(老年)
 昔ながらの人脈で、会田家は市政を私(わたくし)してでも保護条令を通し、杉谷を退ける予定である。


 会田正行と杉谷兄妹は出るのか? かなり微妙な立場だが……
 杉谷Gをヨソとして書くか、身内の裏切り者として書くか?


6.
 それらを把握し、描く、"眼"としての、京都か大阪(か神戸)の大学生、磯原広と、その婚約者、琴音まき子ちゃん。
 
 大野市の束(たばね)となる各本家。それぞれの分家筋が3〜7位あって、各戸に2〜3人の子(食糧供給の限界による避妊技術)で、大野住民の原型をなしていた。(だから全員で秘密を共有できた)。
 間来は会田の主筋であり、大野市外の日野庄森に住んでいる、半人外の一族。翼家は、戦前の一時期に、 "天皇家より起源が古い" ということで特高に狙われてしまい、欧州へ逃れて財を築いている。
 → 翼 雄輝。
 
(主) 翼(つばさね)・間(はざま)・間 来(はざまく)
                 (稲架幕)(はさまく)

(政) 会田・大鳥・白鳥(分家筋に竹中・井筒など)

(祭) 出来良(できら)・去行(さりゆき)

(行) 杣屋(とまや)・居築(いつき)・道守(みちもり)・樹森(いつきもり)

(農) 畑司(はたし)・稲司(いなし)

(工) 炭(すみ)・彫手(ほりて)・塗部(ぬりべ)・織戸(おりと)


(杣屋 忍)
 
 磯原家の末弟は典型的な登校拒否で、小学校を卒業させてもらったのは殆どお情けだった。学校へ行くのを嫌がるようになった理由を、本人は口をつぐんで云わないが、クラスでは清が混血だということへのからかいや、かなり悪質ないじめもあったのだと、かばおうとして一緒に泥玉をぶつけられた子供が証言している。
 なめらかなココア色の肌にくせの強い巻き毛。
 つり上がった大きな茶の瞳もイキゾチックな、大層きれいな子供で、いつでも少し不思議そうな表情をして、一歩さがって友達の遊びを見ているような、温和しくて、優しく、成績も良く……当然、周囲の大人のウケもよいけれど、そういった無意識のひいきが重なるほどに、クラスの乱暴者たちの反感は大きくなっていくらしかった。
 
 ひとりの始めたいじめ、というやてゃ面白半分に周囲へ伝染する。なにをされても告げ口も仕返しもできない、物静かでシンの強い子供ではあったけれども、5年生の半ばから理由もなく吐いたり、腹痛を訴えては保健室へ逃避するようになり、欠席が増え、6年のクラスがえで仲の良い子と分けられてしまうと、もう完全に、他の子のいる間は教室に姿をあらわそうとはしなかった。
 
 混血で、外見が日本人とは違うということで仲間はずれの対象にされたのは、3人いる兄達も同じ条件だったが、彼らがいずれも体力や反射神経にものを言わせて仲間内での地位を確保できたのに比べ、もともとがいくぶん病気がちで内弁慶に育ってしまった末弟には、どうやら黙って耐える以外の打解策は見出せずにいるらしい。
 
 
 さほど人の出入りのある町でもないので、引っ越しを手伝ってくれた御近所の口から噂はすぐに広まったらしい。入学式の日、母につきそわれて出かけた清はすっかり見せものというか、そぼくな好奇心の対象で、教室の近い新入生はもとより、他の校舎からも好奇心にかられた上級生たちが短い休憩時間にぞろぞろと見にくる始末。
 緊張とい縮のあまり発熱して、タクシーで帰宅。翌日は、けっきょく枕から頭が上がらなかった。
 
 
 
 はなしの始めにさかのぼれば、それは二月のまだ寒い夜、おやじの、転任が、決まった。
 「まあ、じゃ、やっぱり本当になりましたのね」
 ちょっと古風で正確な日本語を使う異国生まれの母は心なしか嬉しそうにそう言い、かなりの田舎なその地方へ当然ついて行くつもりで、単語帳かたてに飯を食っていた俺は試験に受かればどのみち下宿の予定だったしと、わりあい冷静に受けとめた。
 複雑そうな面持ちでたがいに顔を見合わせたのは高校と中学の2年生をやっている、なかの良い三人の弟たちで、親父は例によって少し申し訳なさそうな物解りのいい口調で残りたいのなら何か手だてを考えるし自分達で決めなさいと、言う。
 しばしの沈黙のあと、みなの視線が集まった先では、
 「……ぼく、転校、できるのかな……」
 見ひらいた目をひたっと両親に向けながら、信じちゃいけないと自分に言いきかせるような、ここしばらくですっかり痩せてしまった六年生の末っ子が箸をもったままの細い手を胸に握りこむようにして小さく小さく、ポツンと呟やいた。
 「転校、したいかい?」
 中学の教師でもある父がおさえた声で尋ねる。その瞬間、残りの兄弟には全てが解った。このために両親は、住みなれた家からの引っ越しを受け入れたのだ……と。
 もちろん、末の弟、清にも解っていただろう。
 「ぼく、学校、行く」
 弱い声で、でもきっぱり言いきった。
 「ぜったい、行く。」
 ……そうだ。こいつは約束したことは必ず守るんだ。
 となりの席の
 
 
 
 
 

(第2稿)
 しんしんと雪の降る港の丘のよる、兄弟たちの育ったたいそう古い洋館には暖炉の薪のはぜる音が静かにひびいていた。
 「まあ、じゃ、やっぱり本当になりましたのね」

(目次)

 まだ、
 まだまだ、
 もうすこし、
 ……きっと、


 桜の日 …… 転校初日は三日目
 蛍の夕
 祭の夜
 雪の朝

 
 
☆ 大野市を舞台として磯原家の清をとりまく諸相、

・ 母の特殊性、
・ 自分の特異な力と体験 …… 対人恐怖に至る、
・ 異民族の血をひくこと …… 登校拒否に至る、(Y市での思いで含む)

・ 兄弟間(おもに広、厚、)の交流、

・ バックグラウンドとして、母を訪ねてくる荒々しい力をもつ人々と、
  国際的な人脈。

・ 日本国の時代的な閉鎖性、入れるんですか?

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

・ 地方の小都市
・ 地理的に閉鎖性を保ちながら、古くから、

 

 田夫野人(でんぷやじん)といえばイナカ者の代名詞だが、
 双子で生まれた俺たちに田夫(たお)と野人(のひと)と、
 名付けた曾祖父はいったいどういうつもりだったのだろう。


 磯原岳人氏の夫人・マリセは異国から嫁いで来た人で、肌色の濃い砂漠の民の容貌をいちばんよく受け継いだ末の息子の清(キヨシ)は、そのせいで、いつかクラスのなかで除け者のいじめられっこになっていた。
 「どうして?」
 おかあさんが、よその国の人だったらいけないのか……と、新しい服をドロドロにされて泣きながら帰ってきた息子の問いを抱きとめて、母・マリセには、かけてやる言葉がなかった。
 かつては、国籍などまるきり無視した組織のなかで、看護婦として難民のために働いていた彼女だ。我が子を、自分の母国へ連れて帰ってやること、あるいは、世界のどこへでも連れて引っ越して行ってやることは、いつでも出来たけれど、だからこそ、幼ない子供を餓えさせず、病気に冒させもせず、安全に護り育てることのできる国がどれだけ少ないかも、よくよく承知していた。
 「あなた、お話があるのですけれど」
 ある晩、いつも帰りの遅い夫を出迎えて彼女は相談をもちかける。いまでは珍しくなったほど正確な、古風な日本語で。


 
    磯原岳人 = ミーニエ・ブランチェスカ・マリセ
  Aやぎ1/20  |  B水がめ2/14
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
|     |     |     |
広     高     厚     清
A     B     B     AB
19か20   17     13     11
水がめ   カニ    牡牛    天びん
2/3     7/21    4/7    10/10

類似と相異を煮詰めて行くと、だいぶん濃くなるね。


1990.08.24.高山ビジネスホテル泊(<ここは比較的夜の遅い町。)

  "プライバシー" の為に3,000円の差額を払える人間になってしまった(これは2人で泊まれば2分の1である)。単に天照寺YHが好きくないという事もあるのだけれど。
 一泊二食付7,000円で時間帯の不自由な旅館よりは食事ヌキ5,000円で先払い、何時でも出られるBHの方がリーズナブルである。おかげで今夜の夕飯は途中で買ったクッキーとトマト(無添加・無農薬♪)だが☆
 
 アルミサッシの防音の窓とクーラーと、いつまでも灯りを付けていられる時間的自由さ、社交会話に気を配らずに私事(原稿)に没頭していられる精神的自由さ、……の相乗効果は3,000円に値するか否か。
 ……単に5,000円札をパッと払っちゃった自分におののいているだけではあるが。(<これってほとんど自主的な取材とカンヅメ☆ はやく編集さんにたかれる身分になろう☆)
 
 (ひとつ気がついたのだが、ねまきとタオルがいらないとなれば荷物が大分減らせる。あと、お風呂が自由に使えるので、洗濯(と簡単な調理!)も可能な訳だ。……これって大分おいしくない? (お湯もあるので、お茶っ葉も持ってくればなお良い)。
 
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 標高900mの美濃白鳥〜庄川(牧戸)は、美しいコースであった。("桜喫茶"は写真とれば良かった!)(涼しくて水が清い!)稲穂はまだようやく形を整えたばかりでややくすんだ淡緑。とがった葉先のそよぐさまがまだ硬い感じで美しい。サルスベリの紅とオレンジの洋花。大型の紺色の蝶が風に乗って回遊している。とにかく水! 水の音!! 街路のはざまに水路がある、というのは大野に似合うかどうか? 美濃白鳥の長良川をロープで仕切ったプール、というのは、必ずあると思う。庄川〜高山間のバス1時間コース(1,800円)はもう1度逆行してみる価値があるかも知れない。(途中に Owk Village !) 白鳥神社も見に行きたい。
 
 建築は幅広で低めの、屋根の傾斜のゆるい入母屋造りが主体になっている。屋根をささえる基部の板の曲と彫り飾り(sのようなの)が、特徴的で良い。白塗りの壁に明るい茶色か黒に近い濃茶の、、太い柱と腰ばめ板。屋根は紅い金属か黒がわら(辞書も持って来るべきね★)。白塗り部分の多い羽振りのよさそうな建物など、小京都なぞというよりスイスの山村の風情がある。二階部分の窓の手すりに布団やはちうえがカラフルである♪
 

 庄川村の "桜喫茶" の、超簡単なスケッチ。
 上、和風。下、洋風。色の統一が美しい♪

 
 現在、こちらの世界大野市(大野藩4万石、幕末期、藩政改革に名君出る。言葉はきっぱり京系の関西弁。)にいる。少なくとも、「どこが違うか」「何が見えてないか」は見えてくる。ちなみに大野高等学校は文化祭準備の真最中。スキー場のある地方であるからして、夏休みは既に終了している模様である!!
清たちは、部活は?

 あちらの大野より気温・湿度ともに高く、耕地(稲作)面積は比較にならぬ位まったいらに広く、城の天主部分だけが突出した小高い丘の上にある。8月下旬現在、田んぼは淡緑から緑と茶の消え残った薄黄金色にかけての豊かなグラデーションであり、もう半月から一ト月のうちには刈り入れが始まるだろうと思われる。淡紅色からピンク、白のサルスベリが咲いていてあざやかである。四囲の山並は、高低差こそあるものの、標高は低い。
 
 私の大野市はありそうで、ありえないもの、になるだろう。
 閉鎖社会であり、地理的に隔離されており、かつ広い空間を専有している。電波社会への対応の遅れから『現代化』こそ遅れたものの、近代西洋文明の導入はいち早く、幕末・戦後ともに商魂たくましく乗り切った。資源・技術力ともに優れており、産品への誇りも高く、また、外部に売れなくても食っていけるだけの食糧自給量もある。都市との遠さ、交通の不便さを、むしろ好んで保っているような風潮もあり、江戸期土着文化、明治の西洋建築と習慣、現代を先取りした思考が混在している。(地域的には下町及び周辺山間部、城跡周辺のお屋敷町、駅周辺の商業・観光竹、が、 "大野" であり、新興外部資本系住宅地はヨソと見なされている。(ナカの友達がいればナカになる。)

 
☆ 大野市 概容

○ 地方(かなり山間部)の小都市。とはいえ、駅前にはデパートの数軒とビジネスホテルがあり、中小工場団地もある。

○ 地理的に閉鎖性を保ちながら、古くから東西に海-山-海の中継地として南北にひらけた街道に沿って海〜京間文物の交流は盛んであり、その後、山間地のためTVセットの普及は他地方に比べかなり遅れ(教育的配慮もあり)たが、電話、衛星放送、CATV、LAN等の導入には熱心であり、県下では独自の行政と文化を誇って(異名をとって)いる。旧藩主・会田家以下の、はたからは異様にも思える地着の団結力がポイントになっている。
 近年、K市通勤者のための新興住宅地やK重工(杉谷傘下)の研究所、寮等の建設があい次いではいる。離農・離山率も増化一方の傾向ではあるが、他地方に比べてはやはり低く、また、O市自体から転出する例はまれであり、都会に一旦は出ていった者も半数以上はUターン組になる。非常に珍しい街である。
中小規模の良質な伝統工芸工房が多く、国定公園に隣接してもいることから、民芸品を扱う土産店、民宿、中規模の旅館郷土料理店等多く、また風土を愛する芸術家がところどころにアトリエをかまえていたりもする。
 市政のモットーは "温故知新"

○ 全員一致でお祭り好きである。最終日の出来(いでく)神社の例大祭にぶつけて10月1日から1旬間まるまる遊んでしまう大野大祭(おおのおおまつり)を最大のイベントとして、観光客寄せでない本当の祭りをしている。キーになっているのは各学校を柱とした地元町内会と、出来、去来、大鳥天宮の三神社、稲架幕(はざまく)、出来良(できら)の両神祇家である。

○ 白天狗(大鳥天狗)→鳥人伝承
 「界と界との狭間を通って白い天狗がやって来て、(<女性形)
 白鳥姫を嫁にとり在の者らに智恵と力を与えた」のが、
 大野庄成立の由来。
  現在に至るまで、去来神社の奥洞内には大地世界の上空、聖美白都を
 見降ろすポイントに界橋があいている。

  ……ハンググライダーで飛び込むバカ<七木千あたりやるんじゃない?も出るだろーなー……。鋭と気があいそーだなー……
 
 
 

 栄田商会が潰されたあと、運送業はいま誰が担っているのか?
 まさか杉谷運輸ではあるまい。

◎ ストーリー・プロット …… 仮定として。

1.くっちゃんが無理な生活をしている。
2.ユミちゃんの高橋くんへの捜査依頼によって事がおこりはじめる。
   (<ユミちゃん催眠術?)
3.高橋くんへの日常生活。姉上文江さんの片恋。
4.ユミちゃんの日常生活。チョコレートケーキをはしで喰う
  好くん。
5.清クンがくっちゃん相手にちょっかいかける。先輩ぶって。
6.高橋くんとデートの清。
7.

  (綾子)
(起) 無茶な生活
(承) ユミのちょっかい
(転) 原因の判明
(結) ユミとの友情
 
 
◎ このストーリーにおける人物相関図♪ (※省略※)
 
◎ O市概要

  日野城川
  日野白川
☆ 日野代川(ひのしろがわ)について。

  日野代、とはもともと大野の旧名である日野庄川から来た言葉
 で、日野庄はまた秘の城(秘めの庄)<姫(日女=ひめ)の城(依り代)ともいい、山のなかの隠れ里であったと推察される。



 どんけあらん、どんけあらん、せん、せん……

 古い不思議な鈷や鼓が鳴る。

 「善き(おお)野の大祀(おおまつ)りじゃ……」

 「白天狗さまがお通りになるえ……」
 
 


国鉄廃止!! 古い線路とトンネル♪
バス路線のみ。<第3セクター転換。
ほぼ1時間に1本、K市まで約2時間。反対側は日に3〜4本。



   K市
    ↑
  (※隣町および幾つかの市町村を経て)

   くぎり谷

      北斜面林の中にO野中学(寮制)あり。

   「峠」<ドライブ・インと、「スナック・トーゲ」

      南斜面に私立大野学園高等部



   善き野(おおの)はお客が好きなのヨ。
   好きなモンはほどほどにしておくのが、
   智恵じゃもろう。」

            と、おばばは笑った。
 


1985.2.28.
 

  "俺と好" シリーズ学園版。
 

      くっちゃん、ほか脇役キャラを中心として。
 
 

 何でもいいから "俺と好" 関係の設定ノートに使っている。

 
       1990.03.23〜
       遠海(仮称)真扉
       ○外海真扉
 
 
        Door, Entrance or Gate
         for Truth
           on Fasest Shore    外海真扉☆


 

◎ 本編との主要な相違点。

○ 近未来という設定をあまり色濃く出さない。
  会話の片端などに、ちょっと「あれっ?」と思うような
  言葉がはさまってもいいかな、という程度。ほぼ現代。

○ 会田・生徒会長と影番・杉谷くんの親密なつながりはなし。

○ 会田さん3年生、清、ゆかり姫など2年生、ユミ、まりくつコンビ1年生。
  高校4年制度はたぶん無し。

○ 清クンは主役に出さない。くっちゃん、ユミちゃんを中心に。

☆ くっちゃん……奨学生の下宿(ひとり)暮らし。まりにつきあっての
  ソフト部補欠マネージャー。気がつくと図書館にいる "ヌシ" という
  イメージと、どう折半させるか。
  ユミと親しくなるまでは、やや偏向して暗い。
  画家志向。O高へは越境入学、片田舎F県、K県の境、の
  24時間(よろずや)スーパーの子。

☆ ユミ……かなりヤクザな兄上とその親友である片恋のBFをもつ、
  サバサバした性格の、かなり変人風フツウの女の子。資産家令嬢
  のはずなのだが何故か親の顔を覚える暇もなく家事一切にあけくれる。
  看護婦志望の行動派。新体操部所属。

☆ まりィ……健気で愛しい女のコ♪ クッキーとケーキは焼ける
  けど魚料理は出来ないという手合い。前恋愛段階でくっちゃんに
  べったりはりついている。単純な憧れからくっちゃんを巻きぞえに
  ソフト部補欠マネージャーをつとめる。コンピューターと手芸に
  特異な才能あり。
  くっちゃんとの関係は……なんなんだろう?
 
☆ 清クン……ユミちゃんの片思いのBF。サボリ癖のある堅気のO高生。

☆ 好 …… ユミの兄。O市の影番。硬派。
  チョコレートケーキを箸と番茶で(いやいや)喰う。

☆ 高橋博文(ひろふみ)……清クンの中学時代の親友。
  私立O高の奨学金を受けようと無茶をして体をこわした、
  暗い過去つき。清風高生。
  高橋豆腐店の息子で、新聞記者志向。
  ユミちゃんのBFのひとり。

☆ 高橋文江……博文の姉、評判の豆腐屋小町。以前、酔漢にからまれた
  ところを杉谷好一に救けられたことがある。

☆ 栄田晴樹……通称「狼」(おーかみ)、別名ひょーきんウルフ。
  この人、出てくんのかなあ。硬派(?)暴走族 "009" のヘッド。
  杉谷好一の子分。

 
(※かなり精密なO野市街地図が作製されてるのですが……以下略。
  今現在、アタマの中にある地勢図とは、けっこう違っちゃってる☆)

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