エスパッション通信。
翻訳・(本名)
その1.我が悪友どものこと。
こんにちわ。
(夜読んでる人、イチャモンつけるのはやめましょうね)皆様のだしゃべり作家、通称ティリーさん、ことティリス・ヴェザリオでございます。
いやあ。お陰様で。
人気投票で賞なんか貰っちゃったおかげで晴れて編集部づとめを引退、今度っからは毎号連載だもんね、毎号連載。いつもいつも、一定のスペースが空いていて、好きなことが書かせてもらえる。
うわあ。まるで本当に作家になっちゃったみたい。
(編集部註:この人、まだ自覚がないんですかね)
もっともこんなミニコミ同然誌3流雑文書の端くれに混ぜて貰っただけじゃ自慢にもなりやしないけど。
(後日談:編集長がイジケました)
ともあれ ですねェ、ともあれ。
自分が〆切り……なんという響きだ!……に負われる身でありながら他の人の〆切り追いかける、ってのも変な話だろうし。で、やめたんですよね、あたし。“ギャウザー”の編集部。
もともとが安月給でしょう。科学庁統計局時代の貯金なんてのも既に使い果たしちゃってから久しかったし、退職金でまたマイクロ・カセット棚(ほんだな)増やしてしまった。それでいて、今のところまだ、確実に定期の仕事っちゃこれ1本。うーむ、我ながら無謀だなァとは、思う……
それで今、生活費をせめて浮かす為、某所にころがりこんでいます。
某所。 《エスパッション号》、という。リスタルラーナ星間連盟内でも屈指の女性科学者・某S女史(ぜんぜん名前を伏せた事になっとらんなー、ハハ☆)の、私設研究所兼長距離航行(ワープ)船。所在と研究内容はナイショね。なんでこんな所にころがり込んだかというと、伝手(コネ)があった。
自慢じゃないけどと云いつつ何度でも書いてるけれど、実はあたし、天下のスリーナエロスの卒業生でして。(えらいだろー)
そこでひと頃同級生やってたサキって子が、地球人(テラズ)の第1期留学生だったんだけど、その後某S女史に委託教育生(でしいり)して、今、助手兼護衛兼居候 みたいな事をやっている。そこへ頼りついたわけです。
以前にも何度か遊びに行った事はあったんだけど、割にいー加減なフネでねー、これが。
研究所区と私邸区とに分かれてて、研究所区の方はもうばっちし、研究用設備と所員用の個室しかない。問題は私邸区でね、素性の知れないのがウロウロいんの。皆んな、一応、S女史の研究目的の理解者でね、出来る事があれば手伝ったりはしてるらしいんだけど 生活費が浮くから、って理由でズブとく居座ってるの、あたしだけ、では談じてないと思う。言い訳だけど。
この、得体の知れない集団、あたしも含め勝手に寝泊まりしてはまたふらりと出ていく連中を、《エスパッション》では“エスパッション・サークリスト”とか“サークラー”、あるいは単に“お仲間”と呼んでいる。
“エスパッション”
この言葉の意味の説明は、とりあえず、はぶくね。
それで、ですよ。ここ、この《エスパッション》に集まってる人間て、み〜んなユニークな変り者で、スゴイ奴ばっかりなのよね〜〜。某S女史を初めとする諸氏の了解も取りつけた事だし、あたし、これから当分の間、“ギヤウザー”のこのスペースをこの船、と乗り込んでる人間達、に関するレポートで埋めて行きたいと思いますわん♪
なまじっかなフィクションなんぞより余っ程面白くなることうけあいなので、乞う御期待!!……
さて、今号“ギャウザー”この欄は、あたしの近況報告とこれからの予告を書いておけ との、編集部サマからの御命令でござえますので……
とりあえず当《エスパッション》シリーズの主要メンバー紹介なんぞに、行っちゃいたいかと。何故か意図もなくこの船は女性上位ですが。
某S女史:言わずと知れた有名人。研究所長であり全ての運営・出資の責任者でもあるのだけれど、他の仕事あまりにも多忙を極め、不在がち。
ミズ・クラレン:その個人秘書(パーソナル・セクレタリ)。《エスパッション》関連の全ての実務と、ひと時とじっとしていたためしのない“サークリスト”相互の連絡係を一手に引きうける。血キュ連邦(テラズ)系グリムストン星出身の有能な女性。
サキ:前述のあたしの元同級生。事実上の《エスパッション》私邸区域中心人物。何か騒ぎがある時には必ずこのコが1枚噛んでいる☆という、やっかいかつ観察対象としては最っ高に興味深い人間。連邦系首都惑星(テラ)出身、現代史に詳しい人ならすぐに彼女の本名を見つけ出せるかも知れない。当年とって20歳。
レイ:彼女の正体はあらかじめバラしておいてしまおう。
(未完)
翻訳・(本名)
その1.我が悪友どものこと。
こんにちわ。
(夜読んでる人、イチャモンつけるのはやめましょうね)皆様のだしゃべり作家、通称ティリーさん、ことティリス・ヴェザリオでございます。
いやあ。お陰様で。
人気投票で賞なんか貰っちゃったおかげで晴れて編集部づとめを引退、今度っからは毎号連載だもんね、毎号連載。いつもいつも、一定のスペースが空いていて、好きなことが書かせてもらえる。
うわあ。まるで本当に作家になっちゃったみたい。
(編集部註:この人、まだ自覚がないんですかね)
もっともこんなミニコミ同然誌3流雑文書の端くれに混ぜて貰っただけじゃ自慢にもなりやしないけど。
(後日談:編集長がイジケました)
ともあれ
自分が〆切り……なんという響きだ!……に負われる身でありながら他の人の〆切り追いかける、ってのも変な話だろうし。で、やめたんですよね、あたし。“ギャウザー”の編集部。
もともとが安月給でしょう。科学庁統計局時代の貯金なんてのも既に使い果たしちゃってから久しかったし、退職金でまたマイクロ・カセット棚(ほんだな)増やしてしまった。それでいて、今のところまだ、確実に定期の仕事っちゃこれ1本。うーむ、我ながら無謀だなァとは、思う……
それで今、生活費をせめて浮かす為、某所にころがりこんでいます。
某所。
自慢じゃないけどと云いつつ何度でも書いてるけれど、実はあたし、天下のスリーナエロスの卒業生でして。(えらいだろー)
そこでひと頃同級生やってたサキって子が、地球人(テラズ)の第1期留学生だったんだけど、その後某S女史に委託教育生(でしいり)して、今、助手兼護衛兼居候
以前にも何度か遊びに行った事はあったんだけど、割にいー加減なフネでねー、これが。
研究所区と私邸区とに分かれてて、研究所区の方はもうばっちし、研究用設備と所員用の個室しかない。問題は私邸区でね、素性の知れないのがウロウロいんの。皆んな、一応、S女史の研究目的の理解者でね、出来る事があれば手伝ったりはしてるらしいんだけど
この、得体の知れない集団、あたしも含め勝手に寝泊まりしてはまたふらりと出ていく連中を、《エスパッション》では“エスパッション・サークリスト”とか“サークラー”、あるいは単に“お仲間”と呼んでいる。
“エスパッション”
この言葉の意味の説明は、とりあえず、はぶくね。
それで、ですよ。ここ、この《エスパッション》に集まってる人間て、み〜んなユニークな変り者で、スゴイ奴ばっかりなのよね〜〜。某S女史を初めとする諸氏の了解も取りつけた事だし、あたし、これから当分の間、“ギヤウザー”のこのスペースをこの船、と乗り込んでる人間達、に関するレポートで埋めて行きたいと思いますわん♪
なまじっかなフィクションなんぞより余っ程面白くなることうけあいなので、乞う御期待!!……
さて、今号“ギャウザー”この欄は、あたしの近況報告とこれからの予告を書いておけ
とりあえず当《エスパッション》シリーズの主要メンバー紹介なんぞに、行っちゃいたいかと。何故か意図もなくこの船は女性上位ですが。
某S女史:言わずと知れた有名人。研究所長であり全ての運営・出資の責任者でもあるのだけれど、他の仕事あまりにも多忙を極め、不在がち。
ミズ・クラレン:その個人秘書(パーソナル・セクレタリ)。《エスパッション》関連の全ての実務と、ひと時とじっとしていたためしのない“サークリスト”相互の連絡係を一手に引きうける。血キュ連邦(テラズ)系グリムストン星出身の有能な女性。
サキ:前述のあたしの元同級生。事実上の《エスパッション》私邸区域中心人物。何か騒ぎがある時には必ずこのコが1枚噛んでいる☆という、やっかいかつ観察対象としては最っ高に興味深い人間。連邦系首都惑星(テラ)出身、現代史に詳しい人ならすぐに彼女の本名を見つけ出せるかも知れない。当年とって20歳。
レイ:彼女の正体はあらかじめバラしておいてしまおう。
(未完)
コメント
今のコトバで言うと「ブロガー」として、
ライター界にデビューしてたんだな……☆ (^^;)”