争乱に前後して超能力者が生まれる確率が増えるのか、
超能力者が増えるから争乱が起こりやすくなるのか。
わたしとしては争乱の次代を乗りこえるために超能力者が生まれ
て来るんだと思いたいけど、超能力者が騒ぎの元凶になってる事も
事実なんだよね。
ま、とにかく、“樹”による影響が特に濃くなったこの31世紀に
前後して生まれたわたしたちが善悪とりまぜていろいろな行動を
していることは事実だし、普通人に比べて、一人一人の行動が
社会全体に影響を与える割合も大きい。
歴史的な活動をした超能力者をピックアップしてみれば、
まあジーストは論外に置くとして、リスタルラーナでは現在、
社会全体の動きに確実な影響力を持っているソレル女史が
筆頭にあがる。
地球ではもっとひんぱんに超能力者多発時代とでも言うべき事態
が起こっていて、まあ公表されていないけど、21世紀に始まって
その後何世紀も活動を続けていた各地の人民戦線ね。あれに多勢の
エスパー戦士が加わっていた。
一説によると第三次世界大戦の核兵器使用がさけられたのは事前に
エスパー戦隊がそれを破壊してあったからだとも言うね。
ただし、第二次・第三次世界大戦をひきおこしたファシスト政権、
あれを造りあげたのもジャーマーのヒスタルとウェストゴールドのコートウテンオウという二人のエスパーだ。
善悪いずれの場合も地球・リスタルラーナにおいて超能力者の存在は未公認のままだ。
ある意味では未公認だからこそ悪に走る超能力者が現われるんだとも
言えるね。
つまり、超能力者は異端視され否定され迫害される。でもまさか
自分の存在を否ていするわけにはいかないから、超能力を持っていて
何が悪いって反抗する。それが「超能力者は選ばれた民族なのだ」、
ってことになって、しいたげられた感情が屈折して逆に普通人を
支配してやろうってことになってしまうんだ。
これはみんな身にしみてわかってると思うけど……。
じゃ、鐘がなったから今日はこれで終まい。わたしの話じゃ
わかりにくかったと思うけど、超能力者の歴史ってのはまだ
はっきりしてないことも多くて、しばらくは教課書(テキスト)
編めないと思うんだ。
だから今わたしの話したような事をプリントして、わたしら交替で
細かくやってくからね……。
(起立、礼!)
「わ〜〜〜、しんどかった!」
(4月×日、エスパッション・スクールで。)
.
コメント
サキとレイのバストショットのイラスト(シャーペン)あり。
「やあ、ひさしぶり。
なんか、はげしくエルド (※山本鈴美香『七つの黄金郷』)
の影響が入ってますなぁ。」
「……しかし、昔の絵はもう書けん。」
なるコメントが入っております。
絵柄から推測するに、高校受験が終わった?中学3年の春、
自分で定めた創作行為禁止令が解除になった直後のメモ?
だと思われます☆ d(・_・)