第二話  地 獄 (ヘル)
 
 かつて地下核シェルター〈北米S(サウス)−127〉として建設された街市の末期における総人口は推定約三万。隔壁扉が封鎖されていらい千数百年を経て、最終戦争を生き残った人々の子孫である住人
たちからは単純に〈地獄〉(ヘル)と名付けられていた。
 大旦那(プレジデント)と呼ばれる一代限りの独裁者と、隙あらばその座を狙う権力者、旦那衆たち(チーフパーソンズ)。
 彼らに仕えることで比較的富裕な暮らしを保障されている知識階層の平民。
 そしてその所有物となり辛い労働に耐えさえすれば、少なくとも働ける体のあいだは飢える心配だけはしなくてもすむ、奉公奴隷。
 伏せた半球形をした地下都市の設計構造そのままに、厳然たる階級構造(ヒエラルキー)をなして住み分ける彼らの中でも、奴隷たちより更に低い・卑しい身分と蔑まれているのは、現時点で正規に使用されているうちでは最も下の階に広がる迷路のような貧民窟  皮肉と絶望を込めて〈花街〉(フラワーベース)と呼ばれる  に、生まれ落ちて闘って殺され・死んでいく、クズのような人間たちだった。
 
 
                          (未完)

コメント

りす
りす
2006年12月10日1:40

 
 ……あれぇ……??
 
 どっかに、もすこし書き進んだ手書きの原稿と、
 各キャラクターの設定資料
(……だからキャラの元ネタはGWパロなんだってば……☆)
 が、
 どっかにあるはずなのですが……。発見できず☆
 
 また、今度ね……☆ A^−^;)””

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