地球時間で約150年(設定未決★)にわたった、大地世界における彼の行動の詳細については、『大地世界物語・皇女戦記編』を参照されたい。
個人的な物語としては、大地世界で皇女の冒険にまきこまれ、行動を共にするうちに、マーライシャへの初恋を自覚するが、同時に、後に皇女の夫となった 翼 雄輝(つばさ・ゆうき)がいる限り失恋確定だという事実を認識し、かといって打ち消せるような半端な感情では有り得ず、その矛盾から逃れるまでは思考・行動ともに相当ヒネクレまくっていた。
早くから球の地(ティカーセラス)系勢力によって英雄として祭り上げられた雄輝(マ・ディアロ)に比べ、皇女の従者または医師としての立場しか認められずにいた自分への引け目もあったと思われる。
皇女の遍歴の半ば、大地の背骨山脈(ミアテイネア)の真奥・神都“始源平野”(マドリアウィ)への訪問に同行した際、かの地の火口で永遠の眠りについていた半神女マリステアと交感し、同じ半神人としての出自を初めて示唆されるが、「それはまた別の物語」として、詳しいことは語られない。
苦しみや疑問や、すべての謎に問いかけ続ける毅さを自ら望むのであれば、永遠無窮の旅をするがよい……と、半神女マリステアは自らが放棄した“神”としての寿命(の一部?)を彼に分け与えた。
(大地世界の伝承においては“不老長寿の秘薬”として語られているが、これはあくまでも現象界における象徴(イメージ)であり、物語の小道具に過ぎない)。
また、この事実は彼が大地世界で活躍していた当時は一般には伏せられていた。何とならば、この事によって大地世界そのものに割譲される筈だった“命数”が大幅に減ったからである。
その後、皇女が陣容を整えるに従って、懐刀である清峰(ジュンナール)の声望も必然的に上がり、また地球文明では基礎中の基礎である簡単な物理学(滑車やテコの原理)などを大地民にも解りやすい形で応用する機会が重なって、“知神ヨーリャの再来”として水神(ヨーリャ)学派(信徒)を束ねる存在になる。
が、地球からの諸勢力が大地世界への侵攻を開始し、大地・洞地・球地みつどもえの乱戦に突入すると同時に、立場は不安定なものとなった。
早くから大地世界への帰化を宣言していた雄輝に比べ、彼はいずれ地球に帰るものと自分でも思っており、長く離れていた地球での政情の変化などについて、大地世界でもっとも苦にしていたのは彼でもあった。
友人の苦悩を救う意図もあり、同時に政治的な必要性もあって、界間の通廊をその監視下におく月女神レリナルの協力を仰いだ皇女が、地球世界との架け橋として呼び寄せたのが、『朝日ヶ森』の当時の理事長を務めていた楠木律子の
彼女の経験については皇女戦記中に一章を設けて語られている。彼女にとっては出逢った当初は遥かに年上に感じられた清峰 鋭 は、命の恩人でもあり、憧れのヒーローでもあった。
その他、実は彼に心酔していた人物は相当数いた筈だと思われるが、当の本人はその美貌を自覚するというよりは、いまだ自分の女顔に対するコンプレックスを引きずっており、皇女以外には恋愛感情を抱けなかった(と言うより、日々に失恋し続けていた)せいもあり、いたって無頓着なボクネンジンだった。
一方で、地球圏からの侵略軍基地に潜入した際、大地世界には存在し得なかった悪しき?風習である同性愛?者によって強姦されちゃったりという経験もしている★ その後は少しは自分に対する認識が変わったようで……★
長きにわたった3界の乱戦時代が終わり、月女神によって界狭間の結界が閉じられる事になった際、皇女と雄輝との戴冠・婚姻を待たずに、清峰 鋭 と高原律子とは本来の所属世界へと帰還した。
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