1.口伝・俗説・迷信
地域により雑多である。“おそろしい戦争(災厄)があって地上は滅亡し、人類は地下か天上に逃れて楽園復活の日を待った”という根幹は共通しているが、早くに地上に戻った集団ほど代を重ねるにつれ神話化を重ねており正確でない。また、祖系の思想傾向の影響を受けているので見解もまちまちである。顕著なのは、アルバトーレ、コロニスツ、ゲフィオン等への感情で、地上中心主義者の言い分では前文明を滅した悪役そのものであり、一方でコロニスツ残党や灰色の一族等、彼らを始祖に持つことを誇りとする民族もある。連邦政府は、一応、中立の立場をとっている。超能力・巫司等の実在の是非は誰も断定しえていない。
2.考古学会編纂の既成資料(公式見解)
人類史を4期に分けて史料を収集・解析。“史実”と“神話”の区分付けに全力をあげている。政府要人にダレムアス・エルシャム系の直系の子孫が多いので、科学偏重の史観にはならない。現〜近代史料以外の一般への公開は控えている。
第?期 超古代文明(エルシャムリア)= 月面及び草星遺跡
第?期 上 代文明 (アトル・アン)= 海底及び旧砂漠地帯遺跡
第?期 前 代文明 (惑星・地球上)= 各シェルター・コロニー
(及び記録カプセル等)
第?期 現 代文明 (テラザニア) = 口伝、各都の年代記、戸籍等
3.未整理・未訳・未検証の各地区古文献類
連邦統合の際にすべて公式には学会の所有となり、勝手な解読や公開は禁じられている。(認可を得ればよい)。各地の神殿や禁域、旧家の倉などに古文書は数多く保存されているが、意図的な文化遺産カプセルとして質量ともに充実しているのは旧スイス及びオーストラリアのアロウ校シェルターで、この内容物は連邦成立後いち早く公開され、研究が続けられている。B.C.5000〜A.D.2050頃までの技術・芸術があらかじめ整理された形で収納されている。
(※通称は“学会”だが、正式には歴史分析局で、所轄は科技庁と文化庁にまたがる。)
一方、灰色の一族の神殿等、最終戦争末期の非公開文書類は、現在の社会感情に影響が大きいとして公開はさしとめられている。A.D.2000〜2130までの個人記録の類が中心を占める、無作為・未整理の資料で、最終戦争の真相を解明する手がかりとして注目されている。
☆ 地球第4期文明の特徴 及び
当時のリスタルラーナの技術水準 ☆
☆ リスタルラーナにおける“歴史”への関心度の推移 ☆
→ 年代記制作順 参照
☆ 航時技術について ☆
地球連邦政府統合後、太陽系内の植民者連合(コロニスツ)残党によって封印されてきた月面遺跡の所轄が考古学会に移る。歴史社会学的見地から十分に検証され、今後の世界に害になる存在ではないとの判定を下されて初めて一般の技術系科学者が解析にかかった。(宙暦二十年頃)。
その後、命令系統言語にリスタルラーナ上代語との共通性が多く発見され、スリナエロスの全面協力により航時技術の解明が進み、学術利用を目的として装置が復元される。(宙暦五十年頃)。
平行世界理論の計算ミスにより歴史探査メンバーのひとりアリサ・ランを失い、以後、人間による調査行は禁じられた。が、技術の応用によってリスタルラーナ星船遺跡の推進原理を解明。無時間航法が完成した。のち、リステラス星連時代、ESPによる古代調査が一部で行なわれた。
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