☆ ありえる・たうん 付録一 ☆

『善野方言簡略辞典』

 (善野観光協会発行パンフレットより抜粋)

ああ   良い、正しい、本当。
     そう、はい。(返事)。

ある   来る。

あらす  いらっしゃる。

いす   聖、斎。=(みそぎ神事に携わる事・者)。

いそぎ(出削ぎ)・いすで(不斎)
     =みそぎに参加しない・できない事。転じて落第するの意。

いたこ、いらこ 出た子。不戻児。=「やそかみや」の生まれだが、
        善野の外で生活し、帰郷の意志がない者。

いる   出る。

いゆる  去る。

いらす  出てお行きになる。

うな   吾。=身分の高い女性の一人称。

うみゅぅく 海口。=善野盆地南辺にある日野代川流出口とその滝下の湖。

え    今。=今、現在。

ええ   長、永。=長い間、ずっと。

ええのしぃ 永生。=健康、無病息災の。

おお    真とか善とか美とかの総称。

おおしい  好い、美しい。愛らしい。

おおのしぃ 「善哉(よきかな)」。素晴らしい。
      =転じて、世話や頂き物にたいする謝辞。ありがとうの意。

おおまつぃ 善祭。=善野市最大の秋祭。感謝祭。

おきさぁ  翁様。=男性高齢者の尊称、または長老・代表者の意。

おなさぁ  媼様。=女性高齢者の尊称、または長老・代表者の意。

……が   ……だ、である。(語尾)

かぁさ、かぁざ  神様。神座。=高位の抽象的・象徴的な神。
         「神の領域」の意。(または白鳥天宮をさす)。

かみ    一、初、上、神。

かみご   長子、初子、神子。=長男・長女の意。
     (家を継ぎ、神事にたずさわる。)

かみごし  長子衆。=「やそかみや」各家の家長による寄り合い。
      善野の伝統的な自治組織。

かむさぁ  神様。=生活に関わる身近な神。

きみゆぅ  決みゆ。=決める、決断/判断/裁決する。

くぅ    冬。=(「食って寝る」の意か?)

くかみや  九上家。旧神家。=「やそかみや」を束ねる最も古い
      本家九姓、またはその家長による寄り合い。

このみや  九宮。旧宮。=くかみやに同じ。

ごみそみそぎ 御々十三斎。=「やそかみや」の子供たちの十三歳の成人式。

しぃ 儂。=自分、俺。(一人称。)

しめ 五、終、下、締め。=(転じて、下っぱ、二番目以下という意)。

しめご 五児。下子。末子。=次男・次女以下の子ども。または末っ子の意。

しめごし 警護衆、注連護持衆。=善野の伝統的な自警組織。
    (危険を伴うので戦国時代には長男・長女は除外した。
     現在は兄弟姉妹の順を問わず、
     未婚の若年層を主体に運営されている。)

すん 寸。=すぐ、じきに、一瞬。

そぎ 斎、潔、削。=修行または精進決斎すること。みそぎ。

そぎのけ 削ぎ除け、不潔。=「ごみそみそぎ」から除外すること、
        転じて「村八分」の意。

そとく、そとら 外来。=善野以外の出身者。

たぁ    誰。

たぁる   通る。

ちながる  血流、血縁、親戚。縁戚。子孫。

つぃ    次。継。=次の番、後継者。

〜で、でぃ  不、未、否。だめ。=〜しない。(否定の意。)

なぁ   諾。はい。=承諾、了解の意。

なわし 注連縄師、縄持ち。=「しめごし」の実働部隊、またはその要員。

のい   後。

はる   夏。=(晴天が続く季節)。

ひめごし 姫御衆、秘め護衆。=善野の伝統的な婦人のみの寄り合い。
     長である媼様は「しめごし」「かみごし」と長老と同等の
     発言権を持つ。

ふゆ 秋。=(蓄えが増える季節)。

まれんしゅ  稀衆。=遠くから来た珍しい客人。転じて外国人の意。

みやご  宮子、宮姫。美嬰児。=童女、幼女。女の赤ん坊。

みゆ、みゆる  見解る。=理解すること。

もえる  詣る。=神社に参拝する。

やぁし  やーい、おーい。(やれやれ)。

〜やぃ 〜だ。〜である。〜だった。(語尾)

やぅでる  破でる。=破る、壊す。破戒する。

やそかみや  八十一家。(異説には「耶蘇神家」)。
      =善野の先住民とされる旧家群の総称(現存するのは七十二姓)。
      その家長で構成される寄り合い。

〜やら   〜だろう。〜らしい。(語尾)

ゆぅる   去る。

ゆらす   お去りになる。

らす    来る。=「いらっしゃる」の略。転じて皮肉?の意趣。

わく    春。=(新芽や雪解け水が湧きだす季節)。
 
 

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