「今日は、わたしの方から尋ねたいことがあるのだが、構わないかしら。」
 稚い 領主 主人 あるじからこう切り出された時、(ディゼンドラ)は、その内容について、深く予測することもなく、応諾の返事をしてしまっていた。
 「よかった。何人かに尋いたのだが、だれも話をそらしたがってしまって、満足のいく答えを与えてくれないのだ……ミトラ のことなの について、なのだが。」
 老練な男の表情がさっと揺ぎ、質問者である公子は、やはり、答えてはもらえないのだろうかと、疑念するように第一の家令の顔を遠慮がちにのぞきこんで待っていた。
 ……そこは、王国随一のトゥリアンギアの公領の、公子の居間につづく南面の、中庭のように高い壁によって囲われた、テラスの一画だった。
 

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りす
りす
2006年11月19日0:56

ヒミツ日記(相互リンクの人のみ表示)

 メモ帳の走り書き。ボールペン文字の汚さからして、たぶん電車の中で、座って眼をあけたまま見ていた夢を、乗ったままで慌てて書き留めたメモ。

 裏のページには高校時代の仲間内で「いわさき博物館」へお出かけしようという打ち合わせのメモが記されているので、専門学校在学中?に使用していたメモ帳だと思われます……☆
 

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