まだ恋もせぬ十四のうちから婚約者を選べとは、けっこう無理な注文である。
 亡くなった前王にかわって父が位(くらい)をつぎ、組閣にあたって王太子の女婿にあたる者はあらかじめ要職から外しておくのが国のならわし。とばっちりを食ったのだ。必要性を頭では理解していても、やはりかなりな難題である。
 だいたい、理想の年齢差とされる三つ四つ下の姫君たちといえば胸も腰も豊かな曲線もあったものではない、まったくの子供である。
 その先どう育つかもわからない。
 何十人つれて来られようと初対面の少女たちに人生かけろとは絶対無謀だ実行不可能だ。
 自分本位な論理を展開してひとりうなずいた王子は見合いの宴を目前に、侍従どものすきをついて三十六計を窓から敢行する。
 大事にされすぎた王宮の庭の巨樹たちは繁茂しまくって梢のなかは緑の迷宮。
 そこでばったり、運命にでくわすとはまさか思いもせずに。

 姫さま危ない止(や)めて下されと次女の悲鳴があがる。
 ふってきたのは星家の香蘭。枝ふみはずして王子の腕へ。

 《イルダニアの七公子》
 フェンテル王家の七恋歌

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 《フェンテル王家の七恋歌》

 ●舞台は特に固定しない、
 ●つなぎとして正体不明の二人連れ、
 ●一の王子妃 …… 星華蘭の雅歌
 ●七の王子  …… 学舎の恋歌
 ●五の皇女  …… 詩人出奔

尊貴 真扉
尊(トキ)真扉
朝(トキ)真扉

雪樹臣
雪世臣
樹神
朱臣
二臣

精霊

亜樹
亜主
亜朱里

コメント

りす
りす
2006年11月16日1:21

ヒミツ日記(相互リンクの人のみ表示)
……まだペンネームさえ正式決定していないのね☆

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